2026年 ジェネシス スコットランドオープン

中島啓太の心はリンクスで折れず 欧米共催大会3位から全英へ「早く練習したい」

2026年 ジェネシス スコットランドオープン 最終日 中島啓太
中島啓太がPGAツアーで初めてトップ10入りを記録した

◇米国&欧州男子◇ジェネシス スコットランドオープン 最終日(12日)◇ザ・ルネサンスクラブ(スコットランド)◇7282yd(パー70)

フェアウェイからのセカンドショットが右へと流れた。中島啓太の手からアイアンがこぼれ落ちる。最終ラウンドの後半12番(パー5)。手痛いミスの後、ウェッジでの3打目はグリーンの傾斜も利用してピンそば1mについた。ピンチをバーディチャンスに変える一打に、目の肥えたスコットランドのファンから大きな拍手が響いた。

続く13番でも逆境に負けないたくましさを見せる。セミラフからのウェッジショットで風を読み切れず、グリーンに届かなかった。不満顔で天を仰いだのもつかの間、目線の高さへのアプローチをピンそば1mにつけてパーセーブ。PGAツアーでの自己ベスト、初のトップ10入りどころか、3位でのフィニッシュにふさわしい粘り強さが光った。

2026年 ジェネシス スコットランドオープン 最終日 中島啓太
粘り強いプレーを4日間続けた

濃霧の影響で前日の第3ラウンドが持ち越され、この日は午前4時に起床し、7時からまず7ホールを回った。再開ホールの12番でまずバーディ。最難関の16番で残り180yd弱からの2打目をピンそば50㎝につけるスーパーショットも見せ「67」でまとめた。約6時間の休憩後、7位で迎えた最終ラウンドも「67」で通算13アンダー。「このコースで毎日、アンダーパーで回れた」手応えは何物にも代えがたい。

好結果にうなずきながら、「…早く練習したいです」と笑った。バックナインで首位に肉薄したからこそ、悔やまれる場面がすぐに頭に浮かぶ。70ホール目、終盤16番のボギーに直結した2打目の左へのミスを「シンプルなことができなかった」と反省した。

もっと残念に思うのが、前半の8番。同組選手が1Wショットを放ったパー4で、中島は第1打を4Iで刻んだ。「本当は(2打目を)ウェッジで打つ攻め方をしなきゃいけない。僕は信じて1Wを握れなかった」と不安材料をぬぐえないまま安全策を選んだ。「ああいうところで、もっと(1Wを)打ち切れるようになりたい」

2026年 ジェネシス スコットランドオープン 最終日 中島啓太
自信を深めて全英オープンへ

優勝争いの緊張感は「いや、それが最後まで全然なかった」という。同伴競技者のスローなペースにも惑わされる様子もなく、「自分の間合い、空気感でできた。浮かれず、順位にもとらわれず、(最終ラウンドの)17番(パー3)でもしっかりバーディを獲れた」と精神面での成長も実感できた。

フェデックスカップポイントランキングは143位から106位に浮上。この共催大会には過去2回、欧州ツアーを主戦場としていた時代に出場していたからこそ、難しさを痛いほど知っていた。「出場している選手のレベルもかなり高い。トップ5で終われてまずは良かった」と少し胸を張る。次週は2年ぶり出場の「全英オープン」。選手層はもう一段階、厚くなる。「自信を持っていきます。練習したい。幸い、日没が遅いので」と今すぐにでもクラブを握り直したい気持ち。南のイングランドも夏場の日の入りは午後10時前。ロイヤルバークデールGCへの道を急いだ。(スコットランド・ノースバーウィック/桂川洋一)

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