“自宅通勤”はできないけど 久常涼は地元フロリダで難コースと格闘
◇米国男子◇アーノルド・パーマー招待 byマスターカード 3日目(7日)◇ベイヒルクラブ&ロッジ(フロリダ州)◇7466yd(パー72)
午後3時前から1時間強に及ぶ中断を招いた豪雨は、ある意味で幸運だった。ベイヒルクラブのカチコチグリーンがわずかでもソフトに。「ファーストバウンドがちょっと“くっつく”ようになったから全然違います」。2日続けてボギーにしていた終盤17番(パー3)、久常涼の6Iでのティショットはピン左3mにピタリ。「軟らかくなったから、きょうは狙えると思った」。狙い通りの一打でバーディを奪った。
ムービングデーの序盤はまさにドタバタ。4番(パー5)までにバウンスバックが2回続いた。6mのスライスラインを流し込んだ2番(パー3)と、グリーン奥からの3打目を寄せた4番(パー5)でバーディ。「最初はあまり体がよく動いていなかった。そういう意味では2つのバーディは大きかった」と20位で通過した予選ラウンドのリズムを崩さなかった。
ティショットから高難度のロケーションが続く8番、9番の連続ボギーも「紙一重じゃないけれど、良いショットは打てた」とポジティブな要素を切り取る。後半インをボギーフリーで乗り切った「72」に、「イーブンパーで上がれて良かった。あしたに繋がるプレーになった」と、通算2アンダーのまま暫定27位への後退に肩を落とす様子はない。
「5mのパットにも神経をずっと使う。本当に良いコース」と語るベイヒルクラブには、故アーノルド・パーマーの想いが息づく。初出場の久常は同じフロリダ州オーランドに拠点を置くが、自宅からは車で約50分かかるため近くのホテルから通勤。「あまり(自宅周辺以外のエリアは)知らないし、そんなに外に行かない。“地の利”はそんなに生かしている気はしない…。でも、フロリダに帰ってきたという感じはすごくします」
通常大会よりも高い賞金、フェデックスカップポイントがかかるシグニチャーイベント(昇格大会)への出場は今季3回目。72ホールでのわずかな差が大小の目標達成に直結する。「これだけ難しいコースだから(数字のことは)あまり考えていないけれど、最終日も良いプレーができれば。本当に1打、2打の違いで順位が大きく変わる」。最後まで丁寧な一打を続けていく。(フロリダ州オーランド/桂川洋一)