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10年来の“相棒”と決別 フィッツパトリックが新作アイアンに乗り換えたワケ

2023年シーズン末まで、マシュー・フィッツパトリック(イングランド)はPGAツアーでずっと「ピン S55 アイアン」を使用してきた。

GolfWRX.comが2014年の「RBCヘリテージ」で“WITB” (ワッツ・イン・ザ・バッグ)用に彼のアイアンセットを撮影した時も同アイアン(5番~PW)を使っていて、2023年8月の「フェデックス セントジュード選手権」でも変わらなかった。

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2023年の「RBCヘリテージ」で優勝後、フィッツパトリックは「僕はこれで成功してきたと思ってるから、勝利の方程式を変える必要はないよね?2年前の夏にも他のアイアンをテストしたけど、今のアイアンが僕はベストで、とても良くフィットしているんだ。あまりに異なるものに変えたり、試したりしたくない。とにかく同じものを使い続けている」と述べている。

ピン S55 アイアンは2013年に一般向けにリリースされたモデルで、上級者好みのコンパクトなサイズと薄いトップラインに仕上がっているが、同時に、外周への重量配分とキャビティバック構造により寛容性も高められている。このコンビネーションから、彼はアイアンを交換する理由を見つけられなかったのだ。

しかし、2023年の「ライダーカップ」後に、フィッツパトリックは「ピン ブループリントSアイアン」のテストを開始し、このアイアンをバッグに入れた2023年の「アルフレッドダンヒル選手権」を制覇して、今も用具契約フリーとなった29歳のスタメンの座を勝ち取っている。

2024年「アーノルド・パーマー招待」の火曜に、フィッツパトリックに近況を尋ねたGolfWRX.comは、長年使用したS55から遂に乗り換えた理由を聞いた。

フィッツパトリックはブループリントSアイアンについて「気に入らない点なんてあるのか、という感じだね。とにかく見た目も良いし、パフォーマンスもかなり良い。僕にとって一番大きな点は、ルックスかな。僕の古いやつ(ピンS55アイアン)とそっくりだけど、こっちの方がわずかながらモダンな感じ。全ての点でとても良いし、かなり気に入っているんだ」と述べた。

ヘッドの変更に伴い、フィッツパトリックはシャフトを「トゥルーテンパー ダイナミックゴールド ツアーイシュー」(X100)から、5グラムほど軽い「プロジェクトX LZ」(6.5)へ変更した。

この変更は既に大きな利益をもたらしている。彼は2024年のPGAツアーのグリーンズ・イン・レギュレーション(パーオン率)で22位にランクインしているが、2022~23年シーズンの同ランクは156位と低迷していた。

自分が知り尽くし、心地良く使える物を手放さないのは良いことだが、少なくとも1、2年おきに最新のギアをテストしていくべきだろう。いつ何時、自分のゲームにより適した物が見つかるかは、誰にも分からないのだから。

フィッツパトリックは遂に“後継者”を見つけたようだ。しかし、これは彼が同じアイアンを使い続ける次の10年間の始まりとなるのか?その答え合わせは、2034年に。

(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)

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