「舗装された道」から切り開いた“ツネルート”/久常涼インタビュー
2024年 ソニーオープンinハワイ
期間:01/11〜01/14 場所:ワイアラエCC(ハワイ州)
ド緊張も日没順延もたくましく 久常涼「打ち切れなかったのは1ホールだけ」
◇米国男子◇ソニーオープンinハワイ 初日(11日)◇ワイアラエCC(ハワイ州)◇7044yd(パー70)
PGAツアー本格参戦の初ラウンドとなった久常涼は緊張について聞かれ、「してます、してます。全然、ドキドキしてます」と笑う。それでも、スタートの10番であっさりバーディ発進を決めるあたりは欧州ツアーで優勝を遂げ、昇格切符をつかみ取ってきた実力の一端を示している。
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2ホール目以降はパーを並べて折り返した後半3番、ティショットで迷った末に3Wを握った。刻みにいって右の林に曲げ、木が邪魔になるセカンドのレイアップも左サイドのラフまで転がってボギー。「あのホールは、ちょっと消極的になっちゃった。ティショットの選択からミスっちゃった」と言った後で「自信を持って打ち切れなかったのは、あの1ホールだけ。1カ月ぶりの試合だったから、そういった意味では、いいんじゃないですかね。しっかり耐えるところは耐えられた」。ミスも冷静かつ前向きに捉えられている。
強風に冷たい雨も混じった7番(パー3)でバーディを奪い返し、8番のセカンドをグリーンに乗せたところで日没サスペンデッドとなった。予選ラウンドは下部コーンフェリーツアーから昇格したチャン・キムと同組で、初日は最終組から数えて3組目という遅いティタイム。「1年目なんで仕方ないですよね。頑張ってシードを獲れるように、毎試合毎試合、頑張ることが大事だと思うので」。タフな環境を変えられるのは、結果しかないと分かっているから嘆くそぶりもない。
リーダーボードを眺め、自分が飛び込んだ舞台の大きさをかみしめるように言った。「トップのキャメロン・デービスは(タフな)午後組で8アンダーでしょ?すごいですよね。それがPGAツアーだなって思いますし、アグレッシブに攻めていかないと、このフィールドじゃあ、全然戦えないんだなっていうのは感じます」
1アンダーから、最も易しい9番(パー5)を含めた2ホールを持ち越して合計20ホールをプレーする2日目次第では上位の背中も見えてくる。「まずは、あした9番でバーディフィニッシュできれば。しっかり上の、トップの選手を追いかけられるように頑張りたい」と力を込めた。(ハワイ州ホノルル/亀山泰宏)