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習志野で流した涙こそ原動力 久常涼「あの悔しさがあったから」

◇日米ツアー共催◇ZOZOチャンピオンシップ 事前(17日)◇アコーディア・ゴルフ習志野CC(千葉)◇7079yd(パー70)

練習ラウンド18番(パー5)、久常涼は1年前につかまったグリーン手前のガードバンカーに今年もショットを入れるところだったという。「(去年と)同じように入りそうになったんですよ。ジャッジがうまくできていなかったんだなって、再認識しました。あれは僕の技術では入るんだなって」

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いつも通り明るく振り返るが、昨年は悔し涙を流したシーンだ。ウェッジの番手を迷った末に60度で放った3打目が吸い込まれ、ボギーフィニッシュ。ノンメンバーとして大きなフェデックスカップポイント、大会2週後の「バミューダ選手権」出場につながるトップ10入りに1打届かなかった。

痛恨の一打こそ、9月のDPワールドツアー(欧州ツアー)「カズーオープンdeフランス」で日本勢3人目の優勝を飾るなど海外で飛躍を遂げた原動力。「それ(あの悔しさがあったから)はあります、ホントに」とうなずき、「いい位置でプレーするプレッシャーに耐えられなかったのが去年の自分。今年はそういうのも含めて優勝することができた」。重圧をねじ伏せ、目指すPGAツアーにつながる扉を開こうとしている。

推薦で3年連続の出場。「今年一番、頑張りたい大会。(推薦の期待に)結果で返せるように」と鼻息も荒い。自らの優勝をお祝いしてくれた松山英樹をはじめ、ハイレベルなフィールドが21歳を刺激する。

予選同組のニコライ・ホイゴー(デンマーク)は高校生の時に「トヨタジュニアワールドカップ」で戦った時から背中を追いかけてきた同年代で、ミンウ・リー(オーストラリア)は昨年12月「オーストラリアオープン」で一緒に回ってからコースで会うと気にかけてくれる優しい先輩。「人柄も素晴らしくて、僕もファン。彼(リー)のような球を打ちたくて、フェードを打っているようなもの」と笑う。

「日本でありながらPGAツアーだなってセッティングを感じられる。難しそうですね」とコースへの警戒を強めながら、ひるまない。「出るからには優勝、1位を目指して。そのために頑張ってきた」。成長を示す舞台が、もうすぐ始まる。(千葉県印西市/亀山泰宏)

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