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涙のボギーフィニッシュ 久常涼「打つ前に頭が真っ白になった」

◇日米ツアー共催◇ZOZOチャンピオンシップ 最終日(16日)◇アコーディア・ゴルフ習志野CC(千葉)◇7079yd(パー70)

西日が差し込んできたパー5の18番。ピンまで58yd、3打目地点のラフにいた久常涼は、2本のウェッジで選択を迷っていた。ロフト56度と60度。迷った末に60度を選択し、「いい感じでイメージができていたんですけど…」と鮮明なイメージを頭に描いてアドレスに入った瞬間、プレッシャーが一気に襲ってきた。「打つ前に頭の中が真っ白になった」。

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迷ったまま勢いで放ったボールは、グリーン手前のバンカーに落ちた。「まさかバンカーに入るとは…。自分では意識はしていないつもりだったけど、ホールを重ねるごとに順位を意識していたのかもしれない。最後は身体が動き切らなかった」と悔しさをにじませた。

気持ちを切り替えて4打目を3.5mまで寄せたが、トップ10入りが懸かったパーパットは、カップの縁をなめて外れた。「今週は(カップを)リップすることがほとんどなかったけど、それが最後に来た」と肩を落とした。

目標のPGAツアーカード獲得へ、「1つでもいい順位で上がりたいというのがあった」。非メンバーとして高いフェデックスカップポイント、2週後の「バミューダ選手権」(10月27日~/バミューダ諸島・ポートロイヤルGC)の出場権が得られるトップ10圏内で迎えた最終ホール。「ちょっとしたタイミング、少しの迷いでああいう結果になってしまった」と、平常心を欠いた状態で放った3打目を悔いた。

2バーディ、2ボギー「70」は4日間でのワースト。前日の8位から通算9アンダーの12位に順位を落として終え、ホールアウト後は悔し涙を堪えきれなかった。

それでも、前年の52位を大きく上回る成績に、確かな手応えも感じている。「それ以外はずっといいプレーができていたと思うし、そこはプラスに考えられる面。『いい経験になりました』では済ませたくないので、来年、これを笑って話せるくらいに頑張っていきたい」と、20歳は力強く前を向いた。(千葉県印西市/内山孝志朗)

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