1年前の涙がハートを強く リベンジに燃える中島啓太が決勝圏内に
2023年 ソニーオープンinハワイ
期間:01/12〜01/15 場所:ワイアラエCC(ハワイ州)
中島啓太は松山に次ぐ32位 最終日は「先輩のスコアを意識して」
◇米国男子◇ソニーオープンinハワイ 3日目(14日)◇ワイアラエCC(ハワイ州)◇7044yd(パー70)
最終9番(パー5)で迎えた5m強のイーグルチャンス。通算6アンダーの中島啓太はリーダーボードを見て、8アンダーで終えていた松山英樹の順位を確認した。「これを入れれば先輩に追いつく…と思ったんですけど、入りませんでした」。ボールはわずかにカップを逸れたが、4バーディ「66」で通算7アンダーの32位に浮上した。
<< 下に続く >>
特別な思いで臨んだムービングデーだった。前年大会はアマチュアながら5位で週末に進んだが、3日目はPGAツアーの難しいセッティングを攻めきれず、悔しさのあまり涙した。開幕前からリベンジを誓っていたこの日は、「逃げるようなショットはなかった」と最後まで攻め抜くことができた。
1年前と比べて、セカンド地点から見える景色も変わった。これまで、ピン位置に対してグリーンの広い方に向いていた目線は、「今年は狭いサイドにターゲットを絞れている」という。攻められる自信がつき、「変われている」と成長を自覚できた。
グリーン周りにバンカーが点在する前半16番では、150ydから2mにつけてバーディを奪取。後半5番では、123ydからグリーン手前のバンカーを超えた狭いエリアを狙い、ピン手前1.5mにつけてバーディとした。「自分の打ちたいところに打ちたい球筋で打てたので、あとはパッティングが入ってくれれば、という感じでした」
残り18ホールでクリアすべき課題は、まだ残されている。日に日に乾き状態が変化しているグリーンを攻略して、前年に記録した10アンダーを超えること。「そこはクリアしたいし、上位で回りたい。あとは先輩(松山)のスコアを意識しながら頑張りたい」。松山の背中を追いかける展開は、22歳にとって何よりのモチベーションとなる。(ハワイ州ホノルル/石井操)