ハダカの覚悟 片岡大育が独白
2018年 全米女子オープン
期間:05/31〜06/03 場所:ショールクリークCC(アラバマ州)
「電子レンジはあるのかないのか」24歳アルバイト高山佳小里はエコノミークラスで渡米
◇海外女子メジャー◇全米女子オープン 事前情報(29日)◇ショールクリークCC(アラバマ州)◇6732yd(パー72)
日本の最終予選会(8日、大利根カントリークラブ)を通過して出場する高山佳小里(かおり)は、開幕前週の24日(木)に現地入り。25日から会場に通いつめ「4ラウンドはやっています。最初は人がいなかったけど、どんどん人が増えてきて、本当に出場するんだなと思うようになりました」。29日は悪天候でコースを使えなかったため、アプローチやパターを中心に練習場で調整した。
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まったくの無名で、誰もが驚く出場権獲得だった。2016年は下部ステップアップツアーに15試合出場したが、17年以降はツアー出場なし。3度目のプロテスト(7月)で合格を目指しているが、普段は程ヶ谷カントリー倶楽部(神奈川)でキャディのアルバイトをしている。仕事の合間を縫って早朝や夕方にショット練習をする広島出身の24歳だ。
マイペースも貫く。日本から参戦する選手の多くが航空機のビジネスクラスで渡米するが「もちろん、エコノミーで来ました。そんな私なんかが…」。日本からアトランタ経由でアラバマ州バーミングハム入り。窓側の席で14時間を超える長旅となったが「ずっと映画を見ていました。ただ寝てしまって、何を見ていたのか分からなかった。疲れました。果てしなかったです」と苦笑いした。
「一応『サトウのごはん』を持参しましたが、ホテルのどこに電子レンジがあるのか、分からなくて。ハンバーガーを食べていますよ」。初めての海外ツアーにも頼もしさを垣間見せる。「目標は“できるだけ上の順位”です。やっとここでプレーできることが楽しみになってきたし、できることはやりました」。世界最高峰の大会を記念受験で終わらせるつもりはない。(アラバマ州バーミングハム/玉木充)