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先入観なくコースと対峙 メモ捨てた柏原明日架「鈍感に」

◇米国女子◇TOTOジャパンクラシック 初日(3日)◇太平洋クラブ美野里コース(茨城)◇6608yd(パー72)

首位に7人の並ぶ混戦模様。柏原明日架は4バーディ、1ボギーの「69」で回った。順位こそ24位だが、首位と3打差と上位を狙える位置。「自分が伸ばして世界ランク上位選手と回りたい」と2日目を見据えた。

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後半11番。1mのバーディチャンスを外すと、引きずることなく12番(パー5)に視線を向けた。「次はパー5だから取りたいと自然に切り替えられていた。昔は(11番のミスを)考えすぎていた」。狙い通りに4mを決めて伸ばすと、続く13番での連続バーディに結びつけた。

「去年も含めて調子は良かったけど、成績だけを見ると、結果を残せていなかった。後悔するのが悪い癖だと思う。考えすぎないようにするのが、今年の一番の『テーマ』なので」。

緻密にコースを分析する勉強家。アマチュア時代からラウンドしたコースの攻め方を丁寧にメモに記した。ティショットの落としどころや、グリーン周りの危険地帯。プロ転向後も「かなり熱心に(メモを書くことを)やってきた方。コースマップに色々書き込んだりしていた」。

しかし努力は実らず、初勝利の瞬間はいまだ訪れない。4月の「KKT杯バンテリンレディスオープン」のときに決心した。父でコーチの武道さんや今季から専属キャディに据えた佐々木裕史氏から指示を受けた。申ジエ(韓国)らとタッグを組み勝利を挙げた相棒に「もう(メモは)やめよう」と言われた。

優勝争いで敗れるたび自らも「朝の練習場で良いショットを打てているのに、試合になると(メモに書いた前の)ミスを思い出してしまって…。上手く処理できていないな」と思っていた。

この日も手にメモはない。「いま振り返ると練習ラウンドは、メモを作るためにやっている感じだった。良い意味で鈍感に。メモを持ってコースを見渡したら良い意味でも、悪い意味でもいろいろと見えてくる。優勝する選手は、良い意味で周りが見えてない部分もあると思う」。先入観を持つことなく、1打だけに集中する。(茨城県小美玉市/林洋平)

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