日の丸を背に 藍&さくらコンビが8年ぶりに復活
2014年 インターナショナルクラウン
期間:07/24〜07/27 場所:ケイブスバレーGC(メリーランド州)
5ホールで破られた約束 藍&さくら組が完勝!
2014/07/25 08:27
米国メリーランド州にあるケイブスバレーGCで開幕した第1回国別対抗戦「インターナショナルクラウン」の予選ラウンド1日目、8年ぶりに日本代表としてコンビを組んだ宮里藍、横峯さくら組はフォアボール・マッチプレーでスウェーデンのペルニラ・リンドベリ、ミカエラ・パルムリト組に2アップで勝利。勝ち点で2ポイントを獲得し、プールBの首位発進に貢献した。
序盤は順調に滑り出した。1番で横峯が4メートルのバーディパットを沈めて1アップとすると、4番でも横峯が再び2メートルのバーディパットを沈めて2アップ。だが、流れが変わったのは5番ホールだった。
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左サイドのラフからグリーン手前のバンカーに入れた横峯に対し、フェアウェイから続けて打った宮里も同じバンカーに入れてしまう。「(芝の)下が砂で、思ったより5ヤードくらい飛ばないっていうことに気がついた」という宮里だったが、このホールは2人ともパーを逃し、1アップに戻った。
コースの難易度の高い中盤以降は一進一退の均衡状態が続き、終盤16番でパルムリトにバーディを奪われ、最終18番を迎えたときは1アップ。ここで、宮里がティショットを右のハザード内へと曲げ、2打目はフェアウェイ方向へ戻すだけとなってしまう。「このホールを取られたとしても負けはないから」と宮里は横峯に声を掛けた。「お願いします(笑)」。
願いを託された横峯のセカンドは、ピンまで220ヤード。「18番が終わってイーブンだったら、もう1回(プレーオフを)やるのかなと思っていたので、気持ちがすごい楽になった」。オールスクエア18ホールを終われば引き分けだが、こんな“勘違い”もプラスに働いたのか、3Wでピンそば1メートルにつけるスーパーショットを炸裂させた。
リンドベリ、パルムリトともにバーディを奪えなかった時点で、横峯のバーディパットはコンシードされ、日本チームの勝利が決定。宮里は「初日が難しいと思っていたので、一番大きな波は越えたと思う」と笑顔を見せた。
実は、06年の「ワールドカップ」以来となるタッグを組んだ2人には約束があった。「今日はごめんって言わないようにしよう」―。しかし、ともにパーを拾えなかった5番を終え、「約束だけど、ごめんね」と横峯。そして「ごめんね」と宮里も。わずか5ホールでこの誓いが反故となり、2人はおかしくなって笑いあった。「だから、勢いを失わなかったんだと思う」と宮里。
横峯は「藍ちゃんがフェアウェイに運んでくれて、(私が)思い切り振れる。セカンドを寄せてくれて、思い切り振れる」と、噛み合うチームの歯車に自信を見せた。日本が誇る名コンビは、明日はオーストラリアのキャサリン・カーク、リンゼー・ライト組と対戦する。(メリーランド州オーウィングスミルズ/今岡涼太)