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13年ぶり年間7勝 ネリー・コルダの生涯獲得賞金は20億円を突破

◇米国女子◇アニカ driven by ゲインブリッジ at ペリカン 最終日(17日)◇ペリカンGC (フロリダ州)◇6349yd(パー70)

世界ランキング1位の勝負強さを示すバックナインだった。

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1打差2位から出たネリー・コルダは前半に1バーディ、3ボギーの「37」とスコアを落とし、トップと2打差で後半に。11番のバーディパットを沈めて、スイッチが入った。12番(パー3)ではグリーン手前の池にボールを落とす選手が続出する中、ボールを高々と上げてピン左横1.5mにつけてきっちり沈めた。15番(パー3)まで5連続バーディを奪い、後続に3打差をつける通算14アンダーで逆転優勝した。

「LPGAドライブオン選手権」を手始めにシーズン7勝目。シーズン7勝を挙げたのは2011年のツェン・ヤニ(台湾)以来で、米国選手では1990年のベス・ダニエルまでさかのぼる。「バックナインでアドレナリンが出て、優勝争いに加われたのは最高の気分」と喜びをあらわにした。

今大会は2021年と22年に連覇を遂げている。ただ、今回は首を痛めてからの復帰戦。「BMW女子選手権」(韓国)、「メイバンク選手権」(マレーシア)を欠場し、2カ月ぶりの試合だった。今大会と次週の最終戦「CMEグループ ツアー選手権」に間に合わせるため、トレーナーのもとに1日3回自宅に来てもらい、一回当たり30分から1時間かけてリハビリに取り組んだ。

シーズンの獲得賞金額は416万4430ドル(約6億4383万円=1ドル154.6円)に。キャリアでは1310万1703ドル(約20億2593万円)とし、ツアー史上17人目となる1300万ドルに到達した。大金を手にした一年になるが、同時に注目を浴びることも多くなり、「間違いなく大きく成長したと感じている」と振り返る。

「人生で大切なものは何か、つらい時期を乗り越えて気付いた。『なぜ私がこんな目に遭うんだ』と思うこともあるけど、そういう時こそ感謝しなければならないし、本当に気にかけてそばにいてくれる人たちがいる」

今週の会場は自宅から車で1時間40分ほどにあり、プロテニス選手である弟のセバスチャンさんも駆けつけた。ラスト3ホールで合流し、コルダはウイニングパットを沈めた時に姿を見つけたという。「決して近くない距離を駆けつけてくれたのは、私を信頼してくれていたからだと思う。夏以来会っていなかったから、彼とハグできて本当に、本当にうれしかった」。支えてくれるチームに感謝しつつ、愛する家族に優勝する瞬間を見せられたのはこの上ない喜びだ。

すでにロレックス・プレーヤー・オブ・ザ・イヤー(最優秀選手賞)に決まり、メジャー初戦「シェブロン選手権」の優勝とメジャー最終戦「AIG女子オープン(全英女子)」の2位でロレックス・アニカ・メジャー賞も獲得している。年間6勝以上、欧米対抗戦「ソルハイムカップ」の勝利メンバー、年間最優秀選手の3つを成し遂げたのはツアー史上3人目(1990年ベス・ダニエル、2003年アニカ・ソレンスタム)の偉業だが、何よりも今大会の開幕前に思い描いた「日曜日にトロフィーを掲げる」を見事に実現したのを恐ろしくすら感じた。(フロリダ州ベルエア/石井操)

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