“メダルスラム”達成＆ツアー殿堂入りのリディア・コーがスコットランドへ

◇米国女子◇ISPS Handa スコットランド女子オープン 事前（13日）◇ダンドナルドリンクス (スコットランド)◇6563yd（パー72）

パリで勝ち取った人生指折りの充実感は、ふとした瞬間によみがえる。リディア・コー（ニュージーランド）は「きのう母と話していて、また涙が出そうになったの」と笑う。

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前週「パリ五輪」で金メダルを獲得し、ゴルフ史上初となる金・銀・銅をそろえる“メダルスラム”を達成。積算ポイント制のツアー殿堂入りの条件もクリアした。「目が覚めると『あれは夢だったの？現実に起きたことなの？』って、かなりシュールだった。いま振り返っても、スーパーエキサイティング。いろんな人から圧倒的な応援をもらったし、文字通り一生に一度の機会にとても感謝しているわ」

開幕前の調整はいつものように母とともに

2016年リオデジャネイロの銀、21年東京の銅はさすがに肌身離さず持ち歩いているわけではなく、別々に家族へ預けていた。「でも、（メダルを）3つも持っているんだから、どこかにまとめて置かないといけないよね」。そんな小さな悩みもうれしい。

引退について改めて言及

前週のメダリスト会見に続き、この日も引退に関する質問が出た。「今年を終えて、それから見極めたい。今年が最後になることは恐らくないと思う」。今季限りの引退は“否定”した上で「いつも30歳って言っていたけど、10年前も30歳って言っていたし、その時になんで30歳って言ったのかさえ分からない。悪い日もあれば、いい日もある。いい日は、ずっと続けていけるような気がするし、その瞬間が永遠に続くような気がする」。一時の感情ではなく、自分自身と冷静に向き合って結論を出す意向を強調した。

栄光の金メダルから次の目標は

オリンピックの余韻に浸る間もなく、次週セントアンドリュース オールドコース開催のメジャー「AIG女子オープン」（全英女子）を含めたスコットランドでの2連戦が始まる。「セントアンドリュースで全英をプレーするのは、たぶんこれが最後になる」。現在27歳。キャリアの幕引きを意識している分だけ、モチベーションも高い。（スコットランド・アーバイン／亀山泰宏）