「落ち着いてプレー」吉田優利4位 西郷真央と馬場咲希も“圏内”発進/米最終予選
2023年 Qシリーズ
期間:11/30〜12/05 場所:マグノリアグローブGC(アラバマ州)
4年前のQTの記憶 西郷真央は序盤からバーディラッシュ
◇米国女子◇Qシリーズ(最終予選会) 初日(30日)◇マグノリアグローブGC(アラバマ州)◇クロッシングコース(6664yd、パー72)、フォールズコース(6643yd、パー71)
17番(パー3)は奥のラフ、18番はフェアウェイバンカーと、西郷真央は終盤、ティショットが乱れて2連続ボギーを叩いた。当然、「反省点。もったいなかった」と不満が募る上がり2ホールだったが、「結果的にスコアを伸ばせたのが一番。そこは良かった」と先の長い戦いを見据えて言った。
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序盤2番(パー3)、2.5mのバーディパットを沈め、グリーンサイドで笑みがこぼれた。「あした以降の天気がすごく心配。きょう、天候が良い中で伸ばしたい。目標は6個(アンダー)」と自分で定めたターゲットに向けて上々の滑り出し。左サイドのフェアウェイバンカーを避けた第1打が右の林まで到達した5番では、2打目をピンそば1mにつけるスーパーショットで2連続バーディのきっかけにした。
国内ツアーや今季5大会すべてに出場したメジャーとは一線を画す雰囲気。観客との間を仕切るロープどころか、周囲には観客自体が見当たらない。「ギャラリーがいない環境の試合。そんなに“試合の感じ”がない中でのプレーだった。集中する環境はすごく整っていたと思います」と空気の違いがこの日は望ましい方に作用した。
後半は15番から2連続バーディ。直後の連続ボギーフィニッシュは「あした以降はマネジメントして、考えたい」とすぐに修正点に加え、クロッシングコースでの第1ラウンドを「69」でまとめた。3アンダー13位タイは首位とは3打差、来季の優先的な出場資格が付与される20位タイ以内でスタートできた。
日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)のプロテストには2019年に合格、直後のQTファイナルステージは10位で通過した。「日本ツアーのQTはそんなにプレッシャーのかかる順位にはいなかったので、結構、気持ちはラクにずっとやっていた記憶がある」
その思い出は気の緩みに繋がらない。「それでも、(周りの)スコアが本当に見えないのである程度、自分が頑張って伸ばさないといけないとすごく感じた」。見えない敵との争いはまだ始まったばかりだ。(アラバマ州モービル/桂川洋一)