初出場の最終戦を32位でスタートした西村優菜

◇米国女子◇CMEグループ ツアー選手権 初日（16日）◇ティブロンGC ゴールドコース（フロリダ州）◇6556yd（パー72）

ルーキーとして切符をつかんだ最終戦のエリートフィールド。意気揚々と1番ティに向かった西村優菜は目が点になった。組に帯同するボランティアが持って歩くキャリングボードには「NASHIMURA」の文字。「ナシムラ…。初めまして」と笑うしかない。

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NASHIMURAじゃない！

名前は違っても、プレーには確かに西村の持ち味が詰まっていた。スタートした朝の時間帯の方が風は強く、ひたすらアゲンストの中をプレーする1番（パー5）から4番までは長い距離が残って忍耐を求められる。加えて前日の雨で軟らかくなったフェアウェイは「ホントにキャリー勝負」と1Wショットもほぼ転がってくれなかった。

そんな中でも2番でUTのセカンドをピンに絡めてバーディ先行。横風が悩ましく、右のガードバンカーに落とした5番（パー3）でボギーを喫したが、このコースでは数少ないティショットを刻める7番で取り返した。

朝の方が風もしっかり吹いた

「何回打ったんだろうっていうくらい打ったんですけど…」。ウッド系の使用頻度をラウンド後に数えて驚いた。パー5を除く14ホールで、アイアンを握ってグリーンを狙えたのは5ホールだけ。5W（2ホール）、7W（1ホール）、9W（4ホール）、UT（2ホール）とまさにオンパレード。海外勢に飛距離で劣る苦しさを嘆くのではなく、「そこ（ショートウッドの精度）で勝負するしかないので。グリーンに乗せることに集中してできた」。この日マークしたパーオン率77.78％（14／18）は、その証しだ。

ひたすら長いクラブを持たされても我慢

2アンダー32位での初日は「なんとかいいスタートが切れたかな」と及第点をつけられる。あとは好調なショットを生かすグリーン上。苦手とするスライスラインで5番に引っ掛けるミスが出た後は、右にプッシュする傾向があったという。「ちょっと気持ち悪さに負けてしまったところはあった。（全体が）しっかりスコアも出ているので、そういうのを少なくしていかないと、なかなか上についていけない。しっかり修正だな、と」

あとはパッティング

2日目に向けたポイントは明確だから、表情も明るい。「（キャリングボードも）新しい名前になって面白かったんですけど、あしたには直ってくれてますかね？ちょっとお楽しみに…」。もうひとつの“懸案事項”も笑い飛ばした。（フロリダ州ネープルズ／亀山泰宏）