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2022年 シェブロン選手権
期間:03/31〜04/03 場所:ミッションヒルズCC(カリフォルニア州)

「ここでは戦えない」から1年6カ月 渋野日向子が体現する“大人になった自分”

◇米国女子メジャー◇シェブロン選手権 2日目(1日)◇ミッションヒルズCC(カリフォルニア州)◇6884yd(パー72)

「ここでは戦えないと思った」―。渋野日向子はコロナ禍で9月開催となった2020年大会に初出場したときの衝撃を明かす。4日間を戦い抜いても、壁の高さを痛感した。本来の4月開催に戻った昨年は「72」「74」の通算2オーバーで予選落ち。改造途上のスイングでは硬いグリーンに太刀打ちできず「ここでどうやってアンダーを出すんだと思いながら回っていました」と振り返る。

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そんな舞台でマークした、この日のベストスコア「66」。トータル10回目を迎える渋野自身のメジャーでも優勝した2019年「AIG全英女子オープン」初日と並ぶ自己最高の数字だ。

「『ゴルフ』は変わったかもしれないけど、『人』は変わっていない。お菓子も食べます」と笑い、最近はまっているマネジャーお手製の「ささみチップス」をうれしそうに見せるが、言葉通りプレーの変化は実感している。

例えば連日当たり前のように1Wでフェアウェイを捉え、バーディも奪っている6番パー4。初出場した20年大会では左サイドにせり出す池のプレッシャーから、4日間ともティショットで3Wを握っていた。しかも今週の初日は渋野をはじめとする多くのドローヒッターが苦手な左からの強い風も吹いた。「左を向いて、向いた通りにしっかり振り切ることを意識すれば、風の中では大丈夫」。昨年も1Wは持ったが、さらに対応力が上がっている。

勢いだけで出したスコアではないのは、2パットのパーとした11番(パー5)のマネジメントが証明している。バンカー越えとなる右サイドのピンに対し、3Wのセカンドは右側のフェアウェイに転がった。「今までだったら“カツカツ”を狙ってバンカーに入れるとかあったけど、割り切ってピンまでキャリーさせて、奥からのパットでもしゃーないと思える」。7番でラフからしっかり寄せたアプローチにも「ああいうの、去年とか2年前はできていなかった」とうなずいた。

「(ショットで)これだけ振れるようになって、マネジメントもバカなりになんとかやって、パッティングもそれなりに上手…上手というか距離感を合わせられるようになって、ラフも腕力で出すし…」。ところどころ自虐節を交えながら続けた。「ひとつずついろんなことを覚えて、いろいろ経験してきたからこそ、こうやってスコアが出たと思うし、まあ“大人”になったのかなって思いたいですね」

全英でシンデレラストーリーを紡いだ時も、2020年「全米女子オープン」で3日目まで首位に立った時も持っていなかった“武器”を携えて臨むメジャーの優勝争い。「前より少し自信が芽生えたというのもあるから、あしたも明後日も楽しんでやりたい」と頼もしく言った後で「まあ、楽しむ余裕はないでしょうね」。笑い声とともに渋野らしい締めくくり。やはり「ゴルフ」は変わっても、「人」は変わっていない。(カリフォルニア州ランチョミラージュ/亀山泰宏)

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