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2021年 米国女子Qシリーズ(2週目)
期間:12/09〜12/12 場所:ハイランドオークスGC(アラバマ州)

涙の惜敗から一年後の歓喜 渋野日向子が追い求めた変化

◇米国女子◇Qシリーズ(2週目) 最終日(12日)◇ハイランドオークス (アラバマ州)◇6677yd(パー72)

最終予選会(Qシリーズ)からさかのぼること一年前、渋野日向子は「全米女子オープン」で優勝争いを演じていた。ショットの落としどころ、逆算した攻め方といったコースマネジメントへの意識を高めていったのも、ちょうどそのタイミング。テキサスでの涙の惜敗を経て、2021年は大幅なスイング改造にも取り組んできた。

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2年前、「AIG全英女子オープン」を制したときに一度は見送った米女子ツアー挑戦。ともすれば“回り道”と捉えられがちな期間を、渋野は「自分が変われる時間もあった」と表現する。スポット参戦を重ねる中でチャレンジへの思いを強め、海を渡る揺るぎない覚悟が決まった。特にこの一年で比重を置いてきた、米国で戦うことを見据えた取り組みも同様だ。「あそこ(全英優勝後)でメンバーシップ登録をしていたら、これだけスイングも変えていないかもしれないですし、これだけ(ゴルフを)考えながらやっていなかったかもしれない」

8日間144ホールという過酷なサバイバルの緊張感とも、2年前の決断によっては無縁だったかもしれない。「こんなに自分を追い込むことはなかったと思いますし、足りないものがたくさん見えたし、収穫しかない。確かに一年間、いろいろ試行錯誤はしましたけど、全然後悔もない」と言い切る。

自分が信じる道を突き進み、つかみ取った夢舞台への切符。ボーダーラインと設定していたトップ20入りをクリアできた安堵はあっても、達成感はないという。「きのう(7日目)の“あれ”で全て台無し」と苦笑いの自虐節で振り返る「79」の大たたきだけが理由ではない。

伸ばすしかないと集中力を高めた最終日の最終18番、下の段に切られたピンを狙ったセカンドはグリーン右に外れた。「やっぱりプレッシャーがかかったら、最終ホールも乗らない。去年の全米も右のミスが多くて、結局(また)やってるやん、みたいな」。2021年の締めくくりとなるホールでも、貴重な“宿題”をもらった。

「まだまだ“伸びしろ”がたくさんある。もっともっと、強くなりたい」。足りない部分を受け止め、明日の自分の糧とする不屈のメンタリティは変わらない。新たな挑戦の一年が、すぐに始まる。(アラバマ州ドーサン/亀山泰宏)

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