<予選ラウンド組み合わせ>渋野日向子は2019年メジャー覇者同士、畑岡奈紗は世界4位と予選同組
2020年 ANAインスピレーション
期間:09/10〜09/13 場所:ミッションヒルズCC(カリフォルニア州)
猛暑に「1週間分の汗が出た」 渋野日向子はLAで立て直しメジャーに
◇米国女子メジャー◇ANAインスピレーション 事前情報(9日)◇ミッションヒルズCC(カリフォルニア州)◇6763yd(パー72)
記録的な猛暑の中、渋野日向子は天真爛漫に笑っていた。「初めての経験ですね。何日か前、47℃だったときには1週間分の汗が出ました。乾燥しているので、日本の蒸し暑さほどではないと思ったんですけど、ビショビショでした」
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ディフェンディングチャンピオンとして臨み、予選落ちした「AIG女子オープン」から直接米国入りして、調整を続けてきた。3月に渡米した際と同じロサンゼルスに腰を据え、「2週間ほど、ほぼゴルフ場にこもってずっと練習していました」。技術的な取り組み以上に重視したのはメンタル面だという。
「気持ちの問題に気をつけていた。毎日18ホールを回って、しっかり振ってしっかりピンを狙っていく」。本来の攻撃的なプレーを取り戻そうと一心不乱にクラブを振った。「マネジャーさんがつくってくれたり、自分も手伝ったり、自炊しながら。日本食が多い中で、ハンバーガーをテイクアウトしたり、食事に関しては満喫できたかな」とささやかな息抜きも。「2週間で気持ちも楽になって、プラス思考な部分も戻ってきた。調子もちょっと戻りつつあるので、ちょっと楽しみな気持ちもある」と言った。
初出場となる米国でのメジャーへ、事前ラウンドはこの日のアウト9ホールを含めて合計2ラウンド36ホール。「距離が長いので、長い番手を持つ機会が多い分、グリーンも(ボールが)止まりにくい。パー5も(2打で)届くのは1ホールだけ。刻むところは刻んで、3打目をしっかりチャンスにつけて、バーディを獲るゴルフをしていきたい。個人的にはパーオン率を上げられるように。そうすればバーディチャンスにつくことも多くなる。セカンドショット、サードショットが大事かなと思います」とポイントを挙げた。
コロナ禍で変則的なスケジュールとなった今季は日本1試合とスコットランドで2試合に出場し、まだ予選通過がない。「いいときもあれば悪いときもあるし、いいときが何年も何年も続くわけじゃない。予選落ちした瞬間は本当にショックですけど、何日か経てば切り替えて、この悔しさを二度と味わわないように、毎日毎日練習するしかないと思っている」と前のめりで歩んでいる。
「2週間練習してきて、ちょっとずつショットのキレ、スイングが取り戻せてきている。自分の思った球が打てる回数が増えてきている。ちょっと、ちょっとだけ全英よりはマシかなと思います」と笑い、「気持ち的には(連覇のプレッシャーがあった)全英に比べたら楽に臨める。とくに自分に期待せず、とりあえず熱中症にならないように体調に気をつけながら、まずは予選を通過したい」。肩ひじを張らずに自然体で挑む姿は、昨年ツアールーキーとして一気にメジャーの頂点まで駆け上がった渋野本来のスタイルだ。