池田勇太 チョーご機嫌!秘策は“優勝パター”
<教え上手の楽しませ上手。男子も役者は揃ってるんだけど・・・>
先週の「マイナビABCチャンピオンシップ」で、観客席からこんな声が聞こえてきた。「男子はなんか、みんな淡々としていて、愛想がなくてつまんないな」。
仰るとおり。男子ツアーは女子のように、愛想がない。愛嬌を振りまくこともないし、笑顔もない。というか、むしろ男が愛嬌を振りまくのもなんだか気持ち悪いし、男子が女子と同じように振る舞っても、それで人気が上がるかといえば、それは違うだろう。
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では、どうすればいいのだろうか。頭の痛いところだが、みんな努力をしていないわけではない。
先週は、水曜日のプロアマ戦でこんな光景に遭遇した。宮本勝昌が、ホールアウト後にチームのアマチュアのみなさんを集めて、青空レッスン。コースの片隅で、手取り足取りの指導を始めた。お一人さまにつき、約10分ほど。お一人終了するごとに「はい、お次の方どうぞ~」と、丁重に芝生の上に招き入れて、あれやこれや。
アマチュアのみなさんは、自分の番が終わっても、宮本がする別の方へのアドバイスに感心しきりで聞き入っていらっしゃる。
なんでもその日は、「大変失礼ながら、みなさんスイングは揃いも揃ってめちゃくちゃ。でもなぜか奇跡的にスコアは良かったので、みなさんにお聞きしたんですよ。この良い流れをいちいち止めてまで、レッスンしながら回ったほうがいいか、それとも全部終わってから、まとめてお伝えしたほうが良いですか、って」。お3人とも「終わってから」と、声を揃えられたので、ご要望どおりにホールアウト後のレッスン会とあいなったのだそうだ。
お客様を存分に楽しませた上に、しかもこの日のプロアマの戦績は「みなさん、実力以上のスコアを出されまして」と、獲りも獲ったり、チームスコアは14アンダーで、みごと“優勝”もプレゼント!
教え上手の楽しませ上手は何も宮本に限ったことではなく、兄弟子の藤田寛之も昔から、非常にお客さまからの評判が良いし、選手会長の池田勇太もまたしかり。みんな地道に頑張っているし、なかなかの個性派揃い。でもそれがうまく伝わらない。女子のような人気につながらない。どうしたものか・・・。