まさかの暗転…小田孔明はまたも勝利の女神に見放される
<小田孔明の超ポジティブ雨対策をご紹介>
いつまで続くのでしょうか、この鬱陶しい梅雨空は。アマチュアのプライベートラウンドなら、「明日は雨だからキャンセル」と気軽にプレーを諦めることもできますが、ゴルフが仕事のプロの場合はそうもいきません。プロたちはタオルや手袋をいつもの倍ぐらい用意して、それをビニール袋に入れてキャディバッグに詰め込みます。
グローブは水を含んだらこまめに取り換え、グリップやグローブをしていないほうの手は乾いたタオルで水気を拭き取り、アドレスに入ります。キャディさんが、選手が打つ直前までボールに傘を差し掛けているのに気が付いた人もいるでしょう。クラブフェースとボールの間に水滴が挟まると、計算通りの球筋が打てなくなると言うプロもいるのです。プリファードライが適用されれば、その処置もしなければなりません。傘を差したり畳んだり、とにかく、雨の日は、プロもキャディもやることが増えて大変なのだそうです。
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ところが、誰もが嫌がる雨の日は大歓迎というプロいます。何に対しても超ポジティブシンキングの小田孔明です。
「もの凄い豪雨はともかくとして、カッパは着ません。雨の日は基本的に黒っぽいズボンと黒系のシューズを履くだけです」と言うのです。薄い色のズボンや靴では泥はねが目立って、テレビ映りがよくないですからね。
小田が雨の日でもカッパも着ずに特別なことをしないのは、「自分の意識の中では、雨が自分を避けていってくれると思っているから。だから、あんまり濡れないんですよ」って、それってウソでしょ?その屈強な体から、雨避けシールドとか、耐水バリアとか、超能力系の何かが出ているとでも言いたいのでしょうか。そんなバカな!!
でも本人は大まじめで「雨に濡れると思ったらダメなんです。雨が逃げて行ってくれると思わないと!」。雨の日がさらに小田をポジティブにする理由。それは小田のスイングとの関係にあります。
ボールを拾うようにターフを薄く取る選手にとって、水を含んだ芝から打つのはダフリやすくて嫌なものです。そしてキャリーの飛距離が出ない選手にとっては、フェアウェイに落下してからの転がりがあまり出ないため、残り距離を長いクラブで狙わなくてはなりません。「雨が苦手」という選手にはこういうタイプが多いようです。ところが小田は、「だからこそ、大歓迎」だと言うのです。
「僕は上から打ち込んで打つタイプなので、ボールにきちんとコンタクトできます。だから、下がグチョグチョでも関係ありません。ドライバーもキャリーが出るから不利じゃないし、グリーンも止まってくれるから、ピンをデッドに狙っていけます。雨降りの日に僕が上位に行くことが多いのは、そこなんですよ」と、小田の話を聞いていると、何だか雨でもゴルフが楽しくできそうな気がしてきます。
「究極の雨対策は気にしないこと」と言う小田の言葉を信じて、梅雨ゴルフをいっそとことん楽しんでみてはいかが?