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<“アトム”も興味津々! 男子ツアーのジンクスについて>

こんなジンクスなら、いくつあってもいい。以前から、関係者の間でまことしやかに囁かれているのが「オフに小学校を訪問した選手はその年、かなりの確率で活躍する」というものだ。

「ゴルフ伝導」と称して、プロが全国各地の小学校をたずねて回り、スナッグゴルフや講演会を通してゴルフの魅力を伝えて歩く取り組みは2009年から始まった。今年はすでに、昨年のファイナルQTランク1位の重永亜斗夢ら3人の選手が、子どもたちと交流の時間を持ったものだが、仙台市立田子小学校を訪れた重永も「ぜひ僕もあやかりたい」と、そのジンクスにはかなりの興味を示したものだ。

昨オフの例で一番顕著だったのが、なんといっても宮里優作。6月に宮城県の山元町立山下第一小学校を訪れた際の優作は、確かに今思えばそれまでとはかなり印象が違っていたと思う。終始ニコニコと子どもたちに接する優しさは以前から見ているとおりでも、スナッグゴルフのあとに、午後から行った「夢を持とう」の講演会では、スタッフもひそかに驚いた。

ツアーきっての優等生が、「実はジャッキー・チェンになりたかった」という幼少時代の夢を茶目っ気たっぷりに打ち明ける姿。さらには、今の自分の夢について語ったときだ。「マスターズに出ること」と、宮里は言ったのだ。そんな夢を持っていたんだ・・・と、正直少し驚いた。

アマチュア時代からプロをも脅かす大活躍に、初優勝はすぐと誰も疑わなかった。しかし、2年がたち3年、4年と過ぎてもいっこうに吉報は聞かれず、次第に本人も重苦しい空気すら漂わせるようになっていった。すわ優勝か、と騒がれるたびに大叩きをして崩れてしまうパターンに、いつしか周囲も腫れ物に触るような感じになり、よしんば当時から「マスターズ」の夢を持っていたとしても、それを口にするような雰囲気は一切なかったし、本人もまさか周囲に本心を漏らすつもりなど、さらさらなかっただろうと思う。そういうかたくなさが、当時の優作には確かにあったのだ。

しかし、昨年の宮里は違っていた。子どもたちの前で生き生きと、本音で語った。以前はどことなくポーズをつけているというか、ちょっぴりカッコつけているような感じもあったが、このときばかりは自分をすっかりさらけ出して、がちがちだった肩の力もすっかりと抜けているような感じだった。

昨年のツアー最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」で悲願のツアー初優勝を飾ったときにも周囲の人たちが証言したことだが、結婚して子どもを授かり「優作は変わった」。それ以前から、本人の中ではすでに変化は起きていたようだが、小学校では子どもたちを前に、普段以上に無防備になったのもあったと思う。

「それ、すごくよく分かります」と重永も、大役を務め果たしてうなずいた。そして、声を弾ませたのが「子どもってすごい!」。ピュアなハート。大人を真っ直ぐに見つめ返してくる無垢な目。遠慮もない代わりに、お世辞もない言葉。腕や腰にまとわりつきながら「頑張って!」「今年、絶対に優勝して」と直球のエール。初シード入りを目指す重永にとっては、こんなに大勢にサインを求められたこともなかった。

「いやあ、いいですよね~。あれだけたくさんの子たちに励まされるのって。本当に頑張り甲斐があるっていうか・・・」。ゴルフ伝導に挑戦した選手の誰もが言う「子どもたちにパワーをもらえる」との言葉を、重永も実体験して今季に賭ける思いも自ずと高まった。

「僕もぜひあやかりたいと思います」。一児の父親でもある“アトム”もあのときの優作のように、最愛の家族に囲まれて初Vを挙げる瞬間を、しみじみと思い描きながらいよいよ開幕の時を待つ。

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