逃げ切りの小田孔明か? ジワリ追走の藤田寛之か?
<賞金王に頼もしい相棒がもう一人・・・いやもう一匹!>
賞金王がご乱心!? 藤田寛之からの一撃を食らって、「あ~れ~!」とばかりに宙を飛ぶのは「Ponta(ポンタ)」。エースキャディの梅原敦さんが、ブログ用に藤田と「Ponta(ポンタ)」の2ショットを“写メ”ろうとティグラウンドの隅っこに飾って待ち構えていたところ、何を思ったのか、つかつかっと歩いてきた藤田はいきなり「Ponta(ポンタ)」をバシっと弾き飛ばしたのだった。
一見、乱暴にも見えるこの所業。これも愛情の裏返しだ。藤田が「Ponta(ポンタ)」を入手するきっかけは、女子プロの斉藤愛璃さん。斉藤さんは、今年からこの「Ponta(ポンタ)」がキャラクターの、共通ポイントサービス「「Ponta(ポンタ)」を運営する株式会社ロイヤリティ マーケティングとスポンサー契約を結び、開幕からこのヘッドカバーを愛用していた。
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それを、何かのイベントで目撃した藤田は「いいな~、可愛いな」と、一目惚れ。これを聞きつけた斉藤さんが「藤田さんとお揃いなら嬉しい」とラブコールを送ったことから、気を利かせた関係者がきゅうきょ、同じヘッドカバーを用意して、藤田にプレゼントをした。先月の「ANAオープン」でのことだった。
大喜びで、さっそく3番ウッドに装着したものの、ちょうど不振が続いていた藤田は調子が上向かなければ、その場合は験担ぎで「外しちゃうかも」。お蔵入りもありえるとほのめかしていたものだが、もはや“タッグ”を組んで先週は4週目に突入した。
実はその間、幾度も“コンビ解消”の危機はあったのだ。藤田には本当に“らしく”ない、今季6試合目の予選落ちを喫した「アジアパシフィック パナソニックオープン」の直後は「もう外しちゃえ」と、悔し紛れの言葉を聞き逃さすに、梅原さんが翌週に「Ponta(ポンタ)」をロッカーに置き去りにしてコースに出たら、藤田はムっとしたように「なんで勝手に外すんだよ!」。
「だって先週、もういらないって・・・」と言い返した梅原さんに、「そんなこと、言ってない!」の一点張りで、むしろ「ゴルフが上手くいかないときでも、こいつを見るとなんか和むんだよねえ」としゃあしゃあと、今に至るというわけだ。
時に癒やされ、時に鬱憤晴らしの“サンドバッグ”になってくれる。もはや手放せない相棒!?
普段、何気なく使っているように見えるヘッドカバーも、実は選手の気持ちをこんなにも左右してるんだ。ポンタ効果か、徐々に調子も上向いてきた賞金王。普段、悲願の今季初Vの瞬間も、きっとポンポコ。そばでニッコリ微笑んでいてくれそうだ。