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<痩せすぎても逆に不安になるお年頃、手嶋多一の真相>

世の中年男性には、ともすれば非難ごうごうを浴びそうな悩みをかかえる44歳・・・手嶋多一。「去年から、体重が7キロも減って・・・」。確かに、頬が心持ちこけているのは、今年の記録的な猛暑のせいだけではなさそうだ。「腹がへっこんだのはいいんだけれど・・・」と、これまた薄べったいペッタンコのおなかをさすりながら、「なんか悪い病気にかかったんやないか、って・・・」。あまりの激やせぶりに自分でも心配になってきたそうなのだ。

「もう来年は俺はいないかも」とはそれを言った8月時点では、笑えない冗談だった。シーズンも半ばにさしかかっても、さしたる稼ぎもなく、予選落ちのほうが数が多いという状況では、来季のシード権の確保も怪しく、悠長なことも言ってられなかったのである。

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しかしツアーは6勝、シードは17年目のベテランはさすが、ジョークを言っているばかりではなかった。地元福岡で行われた「VanaH杯KBCオーガスタ」で、今季初のトップ10入りを果たすと、9月は本人も苦手を自認する輪厚で4位タイ。その「ANAオープン」終了時点で、獲得賞金は1000万円を越えて、しっかりと足がかりをつけてきた。

急激に痩せたのは、もしやシード獲りにヤキモキしていたせい?

いやいや、そんなタマじゃない。思い当たることがあるとすれば、このオフに食事の量を例年よりも控えたことだという。これまた自称・練習嫌いは「アジアパシフィック パナソニックオープン」でも、開幕前日の水曜日の練習ラウンドは、お昼までに早々に切り上げてしまって、「今からホテルに帰ります」。

「まだ部屋の清掃が終わってないのでは?」と、すかさず突っ込む周囲に「じゃあ、今から僕が掃除します」と、シャッシャとほうきを掃く仕草で笑わせたほど。オフの間もそんな調子で、「毎年、ほとんど動かないのに、食べてばっかり」。無類の缶コーヒー好きの甘党は、開幕にいつもでっぷりと太って戻ってくる。

その対策に普段より減量したら、自分でも不安になるほど、痩せてしまったというのが真相らしい。これで、シード権の確保が決まれば、ちょっとはぷっくり太ってベテランの貫禄も取り戻せるのかな。

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