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プレーヤーズラウンジ

<やっぱりイケメンでないと・・・! 望む、矢野東の復活>

ツアーのファッションリーダーは、先週の「ANAオープン」でも目立っていた。2日目のキャップは、なんとヒョウ柄。矢野でなければまず、似合わない。上下真っ白のウェアに、ひとつワンポイントで合わせているのもさすがだ。これに、たとえば黒のパンツを合わせていたら、ここまでキャップの柄は引き立たなかっただろう。

と、しかし、白の無地だと思っていたパンツをよくよく見ると、実は同系色のドクロ模様が織り柄風にたくさんあしらわれていた。うう~ん、やっぱりお洒落。

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街中でもクールに着こなせると、いま若者の間で大人気のゴルフウェアは「マーク&ロナ」というのだそうだ。恥ずかしながら、筆者はブランド名さえ初耳で「ええっ、そんなことも知らなかったの」と本人から白い目で見られてしまった。トホホ・・・。

愛読雑誌は「メンズノンノ」。デビュー時は茶髪にピアス。これまでのプロゴルファーの既成概念をぶち破った“第一人者”だ。そのあと先輩後輩問わず、矢野のファッションや髪型をお手本にする選手が増えた。矢野の登場をきっかけに、男子ツアーはスタイリッシュに変貌を遂げた。2008年には片山晋呉と賞金王争いを繰り広げて、名実ともにトッププロの仲間入りを果たした。

しかし、いちど栄光の味を覚えると、そのあとのギャップは人一倍堪える。「理屈っぽくなっちゃって」と、矢野は言った。以前なら許せたはずのショットのミスも許せなくなり、良かったころの感覚を追い求めるあまりに深いスランプに陥る選手は矢野だけではないだろう。

2010年にはストレス性の不整脈を発症した。2008年には成功したはずの禁酒も、「やっぱり飲まなければやってられない」と解禁して、いまはプレー後に欠かせない気分転換だ。飲み仲間の平塚哲二。「みなさん、平塚さんをツアーいちの酒豪とかいうけど、本当は僕のほうが凄い」と、一人でワイン2本は楽に空けるそうだ。

さまざまな葛藤を経て、近頃ようやく吹っ切れてきた。「ゴルフは結局、グリーン回りとショートゲームが命」と、スイングにおいても以前のように出口の見えない試行錯誤にハマることも減ってきた。あとは結果だ。

先週の「ANAオープン」は、2日目の18番でティショットを深いバンカーに入れるピンチもナイスパーで切り抜けて、カットラインの通算1アンダーで決勝ラウンドに滑り込んだ。せっかくお洒落なヒョウ柄の帽子も、ギリギリの予選通過ではもったいない。「本当にそうですよね」。

成績はいまいちでも女性人気は、相変わらず。ホールアウト後のチャリティフォトサービスも乙女たちが長い列を作り、照れる矢野にもかまわず腕をからめてカメラの前でポーズを取る姿が。イケメンにはやっぱり上位で頑張って、ツアーを盛り上げてもらわなくては!!

「本当にそうですよね」と、そこもさらりと肯定してしまうのが彼なんだな・・・。小気味良いほどの自信家が、ゴルフでも自信を取り戻したら、きっともっと男子ツアーは盛り上がる。ツアーの“お洒落番長”の復活を、心から望む。

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