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2024年 LIVゴルフ・マヤコバ
期間:02/02〜02/04 場所:エル・カマレオンGC(メキシコ)

LIVゴルフ3年目開幕 現地の雰囲気やチーム運営は?/最新リポート前編

2024/02/04 13:06

◇LIVゴルフリーグ◇マヤコバ 初日(2日)◇エル・カマレオンGC(メキシコ)◇7116yd(パー71)

サウジアラビア政府系ファンドが支援する「LIVゴルフ」の2024年シーズンが開幕した。同政府が抱える人権問題、オイルマネーを背景にトップ選手を集める強引な手法など賛否は未だありつつも、ゴルフ界に多くの話題を作りながら現在に至る。

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気づけば早くも3年目に入り、規模も参加選手も毎年、徐々にではあるが拡大しつつある。試合はどのような雰囲気で行われ、選手たちはどのような様子なのか。開幕戦のメキシコから、前編と後編に分けて最新情報をリポートする。

人気選手のスタートは「上がりホールを意識」

まずは試合の方式を改めて。フィールドは昨年から6人増の54人、1チーム(4人1組)増の13チームで展開。個人戦(ストローク戦)と団体戦(メンバーのストローク数の合計)が同時に行われる。午後過ぎにショットガンで一斉にスタートして、夕方にはほぼ同時に試合が終わる。普段、早朝から日没まで取材しているPGAツアー(米ツアー)の感覚からすると、一日がとても短い。

ダスティン・ジョンソンジョン・ラーム(スペイン)、ブルックス・ケプカといった有名どころは、クラブハウス周辺でホールアウトさせる狙いのもと、1、2、3番ホールからのスタートに設定されることが多い。

クラブハウスから離れたホールからスタートする選手は、指定ホールにカートや車を使って移動。一斉スタートの5分前から大音量のアナウンスでカウントダウンが始まり、ホーンと同時に競技が始まる。コースには常時、音楽が流れ、選手がアドレスに入っても止まる気配はない(場所によっては全く音楽が流れないところもあった)。選手の間では「音楽がずっと鳴っているのであれば大丈夫。静かなところで急に音がするほうが嫌」というのが大方の反応だ。

マーシャルの掲げるプラカードには「SHHHHH!(シー!)」や「ZIP IT(口にチャックを)」という文字が記されているが、本気で静かにさせようとはしてない(といってもメキシコでは騒ぐようなギャラリーはいなかった)。

練習環境はPGA並み サポートメンバーは超豪華

練習環境はPGAツアーと変わらないレベルで整えられている。ドライビングレンジは300yd以上の距離が打て、打席の幅は広く、54人が同時に打つこともできる打席数を用意。ゴルフメーカー各種の練習用ボールがモデル別で用意されている。

コースもPGAツアーと同等のセッティングだ。今回のエル・カマレオンは過去にPGAツアーの試合も行われている難関コース。フェアウェイは狭く、パスパラム芝のグリーンもしっかりと刈られ、スピードも速い。各ホールハザードが絡み、簡単にはスコアが出ないセッティングといえる。各選手のキャディの多くは、試合当日の午前中にコースチェックを行っていた。当日のピンポジションを確認しながらグリーンを下調べできるのは、午後の一斉スタートならではの恩恵だろう。

このようにPGAツアーと同等の環境で運営ができているのは、これまでPGAツアーの運営に携わってきたスタッフたちが、そのままLIVに移籍したケースが多いからだ(PGAツアーをリタイアした人が再雇用されたケースも多い)。

また、現地に来て驚いたのが、選手をサポートするメンバーが豪華なこと。ショーン・フォーリー、クラウド・ハーモン、ピート・コーエンなど、有名なプロコーチたちが当たり前のようにいて、コーチングをしている。

キャディもPGAツアーでバッグを担いでいた人たちがそっくりそのままLIVに移ってきた。さらに、PGAツアーで普段から選手の体のケアをしていたトレーナーも一緒。少し違うのは、彼らは各チームのトレーナーを兼務しているということ。香妻陣一朗も所属チームの「アイアンヘッズGC」が抱えるトレーナーのケアを受け、「今までトレーナーをつけたことなかったのでありがたい」と試合後のマッサージを受けていた。

アイアンヘッズのトレーナーは、MLB(米メジャーリーグ)ダイヤモンドバックスのトレーナーをやっていたこともあるスゴ腕。まさに一流のスタッフが、こぞってLIVに集結している。それもそのはず、彼らは選手の報酬に対してのパーセンテージで雇われているため、“ボス”が稼ぐ金額が大きくなれば、そこに自ずと人も集まってくるのだろう。

チーム運営はF1をイメージ?

団体戦の各チーム運営は、プロ野球やF1(フォーミュラワン)をイメージすると想像がつきやすいだろうか。各チームは独立してバジェット(予算)があり、メンバーの選定やチーム名、ロゴ作成なども含めて、チーム作りというものを考える。もちろんLIV側の意向も反映されるが、各チーム、特にキャプテンにある程度の裁量が任されているようだ。

LIVとしては将来的に、各チームのバジェットから優れた選手を獲得できるようにするなど、移籍市場を活発化させていきたい構え。まさに野球のFA(フリーエージェント)のようなイメージだろう。各チームにはマネジャーが数名いて、メンバーの航空券やホテルの手配、その他契約のサポートも彼らが行っているという。

それぞれチーム独自のウェアがあり、帽子やウェアに関してメンバーは基本的に同じものを着用する。デザインもチーム単位で行うので、ショップに売っているポロシャツなども、それぞれ全く違うものだから面白い。

LIV側の意向でウェアにはスポンサーのロゴを入れられないため、既存スポンサーとの複数年契約を理由にチームウェアを着られない事情を抱える選手も中にはいた(LIV側はチームウェアを着てもらうことを望んでいる)。やはり同じウェアで揃えた選手たちはカッコよく見え、ひいきのチームウェアなどを欲しくなってくるから不思議だ。そのうち“チームジャパン”のような4人組ができたら面白そうな気もするが…。(キンタナロー州プラヤデルカルメン/服部謙二郎)

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