ニュース

米国男子マスターズの最新ゴルフニュースをお届け

2019年 マスターズ
期間:04/11〜04/14 場所:オーガスタナショナルGC(ジョージア州)

佐藤信人の視点 勝者と敗者

ローズ、ジョンソン、マキロイ 世界3強の下馬評

いよいよ今週、メジャー初戦「マスターズ」(オーガスタナショナルGC・ジョージア州)が行われます。世界のゴルフファンはすでに心躍らせていることでしょう。

この連載で何度か書きましたが、マスターズは4つのメジャーの中で最も試合への入り方が難しいと思います。オーガスタに入るまでの試合日程や調整方法に、多くの選手が毎年のように頭を悩ませていると感じます。

<< 下に続く >>

最大の注目は誰がグリーンジャケットを手にするか、です。ここ数年のマスターズの成績を見ると、優勝者にはある共通点があります。大会開幕前の約1カ月前から予選落ちがなく、欧米ツアーで優勝、または優勝争いを経験している選手が制しているという傾向があります。

それらのデータを踏まえると、今年はロリー・マキロイ選手(北アイルランド)、ダスティン・ジョンソン選手、ジャスティン・ローズ選手(イングランド)の3強との見方が強いです。

3月中旬の「ザ・プレーヤーズ選手権」で優勝したマキロイ選手は、今年6試合の出場(※ストローク戦に限る)で最低が6位。キャリアグランドスラムのかかるマスターズを前に、最高の状態を保っています。2月の「WGCメキシコ選手権」を含め今年欧米2勝のジョンソン選手も、8試合の出場(※同じくストローク戦)でトップ10は6回です。

世界ランキング1位のローズ選手は1月の「ファーマーズインシュランスオープン」で優勝。2人ほどの勢いではありませんが、米ツアーでは今年予選落ちはなく、過去の優勝者のデータを十分満たしています。

しかし、本命とされる選手たちがそのまま優勝するということも、最近のマスターズではあまりありません。昨年優勝のパトリック・リード選手、一昨年のセルヒオ・ガルシア選手(スペイン)、16年のダニー・ウィレット選手(イングランド)と、いずれも開幕前の下馬評は必ずしも高くありませんでした。彼らが優勝した後にそれぞれの成績を見返すと、しっかり結果を残してオーガスタに入ったのだな、と思いました。

世界ランクトップ10の選手はもちろん、ポール・ケーシー選手(イングランド)、ルイ・ウーストハイゼン(南アフリカ)選手、タイガー・ウッズ選手、松山英樹選手らにも十分チャンスがあります。

ウッズ選手と松山選手は、今年1、2打差を争うような優勝争いはしていませんが、予選落ちもありません。ウッズ選手がマスターズ前に最後の実戦として「WGCデルテクノロジーズ マッチプレー」を日程に入れたのは、目の前の相手と直接戦う緊張感を味わいたかったからではないかと思うのです。マッチプレーは独特で、サンデーバックナインの雰囲気を味わうことができるからです。

実際、ウッズ選手はマキロイ選手を破りベスト8までいきました。松山選手は、グループステージで敗退こそしましたが、3日目に決勝トーナメント進出の可能性があったジョンソン選手を破りました。かみ合えば、チャンスは確実にあるはずです。

下馬評通りにいくのか、覆るのか。それを覆すのは誰なのか。答えは、わかりません。ワクワク感がおさまらない、眠れない一週間の始まりです。(解説・佐藤信人

佐藤信人(さとう のぶひと)
1970年生まれ。ツアー通算9勝。千葉・薬園台高校卒業後、米国に渡り、陸軍士官学校を経てネバダ州立大学へ。93年に帰国してプロテストに一発合格。97年の「JCBクラシック仙台」で初優勝した。勝負強いパッティングを武器に2000年、02年と賞金王を争い、04年には欧州ツアーにも挑戦したが、その後はパッティングイップスに苦しんだ。11年の「日本オープン」では見事なカムバックで単独3位。近年はゴルフネットワークをはじめ、ゴルフ中継の解説者として活躍し、リオ五輪でも解説を務めた。16年から日本ゴルフツアー機構理事としてトーナメントセッティングにも携わる。

関連リンク

2019年 マスターズ



あなたにおすすめ

特集

宮本卓×GDO 旅する写心
ゴルフフォトグラファー宮本卓×GDOのスペシャルコラボコンテンツ。国内外のゴルフ写真を随時更新中!!
やってみよう! フットゴルフナビ
サッカーとゴルフが融合した新スポーツ「フットゴルフ」の総合情報サイトです。広いゴルフ場でサッカーボールを蹴る爽快感を、ぜひ一度体感してみよう!

新着記事


ブラインドホールで、まさかの打ち込み・打ち込まれ!!ゴルファー保険でいつのプレーも安心補償!