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佐藤信人の視点 勝者と敗者

終盤の大ブレーキはどうすれば食い止められたのか?

「日本オープン」のクライマックスは、難攻不落の古賀GCという舞台を抜きにしては語れない、予想外の展開を生みました。

最終日の終盤に大ブレーキとなった塩見好輝選手、 惜しくもプレーオフに持ち込めなかった堀川未来夢選手、最後まで戦う姿勢を貫き見事勝利をつかんだチャン・キム選手(米国)。彼らそれぞれの立場、それぞれの思いが交錯し、大きなドラマを生んだ大会となりました。

2位に4打差をつけて最終ラウンドを迎えた塩見選手は、前半に何度もピンチを迎えながら、神がかったパットでパーセーブを続けていました。13番まで4打差をキープ。誰もが初優勝を手にするだろうと観ていたと思います。ただ、かなり土俵際ギリギリで戦っているようには見受けられました。

引き金を引いてしまったのは、15番の2打目。前のホール14番をダブルボギーとしていた塩見選手は、フェアウェイからピンを狙い、グリーン手前のバンカーに落としてしまったのです。そこからバンカー内でミス、ライの悪いアプローチでミスと続き、トリプルボギーを喫してしまいます。

15番の時点で2位・堀川選手とは2打差。セオリーで考えるとピンを狙わず、グリーンに乗せるだけで十分という場面。この難コースでボギーは想定内ですが、ダブルボギーは一瞬で2打を失うため、微妙な焦りを生みます。それが次の15番の2打目でピンを狙って攻めていくことにつながったのだと思われます。

優勝を目指すためには、まだ差はあるけれど、ひとつのミスで追いつかれてしまう。チャンスがあればものにしたい。ティショットが良かった分、バーディが獲れると考えたと思います。ここで彼に足りなかったものは何だったのでしょうか? それは「優勝を逃してもシード権は確定させる」という、したたかさだったように思います。

「優勝しか考えていなかったです」――試合後のインタビューでよく聞くコメントですが、初優勝を目の前にした選手がこの考え方に立ってしまうと、どうしても一度のミスに執着してしまいます。塩見選手は大会が始まる前の賞金ランクは67位(試合後50位に上昇)、前週の「ブリヂストンオープン」ではウエイティング1番目につけたものの、欠場者が出ずに出場することができない状況でした。今後は優勝以外も視野に入れたプレーや他の選手の状況を頭に入れることができると、もう少し冷静な判断ができるかと思われます。

その後首位に立った堀川選手は、自身のマネジメントに徹して17番(パー3)では刻むという選択を取りました。またキム選手は、最後まで難コースに恐れず、持ち味である飛距離を武器に積極果敢に攻めたことで、大逆転のシナリオを描くことに成功しました。

バーディもダブルボギー以上も多く出た今大会。単に罠の多いコースという一面だけではなく、一打一打の緊張感と選手ぞれぞれの攻め方が問われる日本オープンらしいシビアなセッティング。だからこそ、ギャラリーを沸かせるドラマが生まれたのだと思いました。(解説・佐藤信人

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佐藤信人(さとう のぶひと)
1970年生まれ。ツアー通算9勝。千葉・薬園台高校卒業後、米国に渡り、陸軍士官学校を経てネバダ州立大学へ。93年に帰国してプロテストに一発合格。97年の「JCBクラシック仙台」で初優勝した。勝負強いパッティングを武器に2000年、02年と賞金王を争い、04年には欧州ツアーにも挑戦したが、その後はパッティングイップスに苦しんだ。11年の「日本オープン」では見事なカムバックで単独3位。近年はゴルフネットワークをはじめ、ゴルフ中継の解説者として活躍し、リオ五輪でも解説を務めた。16年から日本ゴルフツアー機構理事としてトーナメントセッティングにも携わる。

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