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黄金世代と歩み出した22歳 金澤志奈の回り道

◇国内女子◇LPGA新人戦 加賀電子カップ◇グレートアイランド倶楽部(千葉)◇6526yd(パー72)

回り道もきっと無駄ではない。勝みなみ新垣比菜ら今年3月に高校を卒業してプロテストに合格した“黄金世代”に注目が集まった新人戦。そんな中、通算2アンダーの6位で終えた金澤志奈は22歳。今年、大学を中退してプロゴルファーになった。

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同じ学年は強豪ぞろいだった。高校時代のジュニア大会では、柏原明日架永峰咲希らが優勝争いを演じるのをじっと見ていた。「上位に行けたこともあったんですが、2人の優勝争いとかに私は全く届かなくて」。プロの道は選ばず、中央学院大に進学した。

出身は茨城県で、千葉県にある大学にゴルフ部の寮はなく、一人暮らしをした。仕送りはもらわず、キャディのアルバイトで生計を立てた。ゴルフ部の活動は平日に週3日。体育会の学生も授業に出席しないと単位を取得できず、忙しい日々を送ったが、自主練習やトレーニングを積んで地道に腕を磨いた。

「大学の入った当初は体も細くて、絶対プロで通用するはずがないと思っていた」。監督からの助言もあり、体重を5キロ増やして、飛距離は20ydほど上がった。現在は1Wの平均飛距離が235ydになった。「やっとプロの世界で少し勝負できるようになった」。

昨年の「日本女子学生ゴルフ選手権」を制したことで、プロになる決意を固めた。「自信がわいて、そのまま勝負したいと思った。監督に申し訳なさもあったけど」と、4年に進級するタイミングで中退を申し出た。

「勝負の年」と自ら退路を断って挑んだ今年。7月のプロテストを通過すると、9月には下部ステップアップツアー「山陽新聞レディースカップ」で優勝した。最終日が台風の影響で中止になり「運があった。ラッキーでしたよね」。最終予選会(QT)は28位に入り、来季前半戦の出場権を確保した。

回り道はしたが、プロとしてのキャリアは順調に歩み出した。「本当に上手くいってくれています」と振り返る。プロアマ戦で年上のゲストと世間話をすることも増え、新社会人ならではの変化もある。しばしば「趣味は何?」と聞かれる。

これまでは読書や映画鑑賞だったが「普通過ぎると言うか…」と、ピアノを始めた。「音楽のセンスはないし、出来るってレベルでは全然ないですよ」と謙そんし、「でも、会話をすることは(プロとして)大事ですからね」と笑みの中にりりしさを漂わせた。(千葉県長南町/林洋平)

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