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趣味の料理で気分転換 テレサ・ルーに戻った笑顔と自信

◇国内女子◇富士通レディース 最終日(15日)◇東急セブンハンドレッドクラブ(千葉県)◇6662yd(パー72)

テレサ・ルー(台湾)が今季3勝目を挙げた。2打差の2位から「67」で回って通算14アンダーで逆転。日本ツアー通算15勝目とし生涯獲得賞金額6億円を突破した。

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ひとつ息を吐いた。2打差で迎えた最終18番の3打目。深いラフからの2打目は出すだけ。2位のイ・ミニョン(韓国)は2打目でバーディチャンスにつけたが「朝から緊張していたけど、自分のゴルフに集中した」。残り68ydを54度で放つと、降り続いた雨も味方し2mにピタリ。パーパットを冷静に流し込み勝負を決めた。

人知れず今季は苦しんだ。右肩の炎症で激しい痛み。8月の「NEC軽井沢72」から2戦連続で予選落ちし、次の試合は棄権した。「スイングするたびに痛くてゴルフが上手くできなかった。もう優勝はできないと思った」。いつもの明るい笑顔を失いかけた時期だった。

一緒に戦ってくれる人がいた。昨年末、日本と台湾のハーフの男性と結婚。「たくさんサポートをしてくれる」。年上の夫からも指示され、毎日のマッサージを行うなど体の状態は回復しつつある。ゴルフの合間に行う主婦業も楽しみで、「時間はかかるけど、料理は趣味」と気分転換になっているようだ。

最近では海鮮リゾットを振舞おうと腕まくりした。ネットでレシピを調べて準備万端。コトコト煮込んで、ひたすら待った。蓋を開けて出来上がりのはずが「(水分がなくなり)パエリアになっちゃって」といたずらに笑った。

米ツアーから本格参戦7年目。初の賞金女王に向けて賞金ランク4位につけた。トップのキム・ハヌル(韓国)とは約1900万円差で、高額賞金大会の残る終盤戦に可能性を残した。

「日本のこの環境は本当に素晴らしい。その一員だと思うと誇らしい。ベストを尽くして次も優勝できたら楽しくなるね」。厳しい夏場を乗り越え実りの秋へ。大会初日に30歳の誕生日を迎えたルーに笑顔が戻ってきた。(千葉市緑区/林洋平)

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