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28歳最後の日 完全復活Vのイ・ボミ「苦しい記憶忘れる」

◇国内女子◇CATレディース 最終日(20日)◇大箱根CC(神奈川)◇6704yd(パー73)

ウィニングパットを沈めると、18番グリーンを取り囲むギャラリーに笑顔を向け、そっと右手を挙げた。首位タイでスタートしたイ・ボミ(韓国)が4バーディ、ノーボギーの「69」をマーク。通算12アンダーとして、初日からの首位を守る完全優勝で、2016年「伊藤園レディス」以来となる約9カ月ぶりの通算21勝目を挙げた。

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最終組でイの名前がコールされると、オレンジ色の帽子をかぶったファンらの歓声が沸いた。「ライバルは昨年の自分」。スタート前に清水重憲キャディと決めた目標だ。1番(パー5)ではグリーン手前、第3打のアプローチを約1mのチャンスに寄せたが、カップに蹴られてパー発進。同組の大山が序盤の3連続バーディで猛追をかけたが、イは静かにチャンスを待った。

6番フェアウェイからの第2打をピン奥2mにつけ、バーディを先行。声援を送る子どもたちとグータッチを交わして、7番のティグラウンドへ。7番では1m、8番ではピン右2mを沈めた。9番(パー5)では手前からの4mを流し込んで、4連続バーディとした。

後半はこう着状態となった。「前半よりはショットが寄らなかったけど、後半はパットのタッチが良かった」。ピンチは、ティショットを右のバンカーに入れた18番。グリーン手前の花道からのアプローチがショートし、2mのパーパットを残したが、しっかり沈めてノーボギーでフィニッシュした。

「良いときのプレーをみんな見せたかった。きょうは、それができたから本当にうれしい。ここまで勝てなくて苦しかったけど、チームと一生懸命やってきたことが結果につながってうれしい」

この優勝により、ツアーの正会員になる権利を得た。「会員になります。参戦7年目でやっと」と登録の意思を明らかにした。翌21日は29歳の誕生日。「28歳、最後の週だったから、今週(優勝して)いい記憶が残れば、苦しかったここまでの記憶を忘れられる」。終わり良ければ、すべて良し。次週は韓国ツアーに出場し、29歳の1年間をスタートさせる。(神奈川県箱根町/糸井順子)

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