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「最終ホールで泣きたくない」宮里藍は凛凛と 同伴選手に見せた心意気

◇国内女子◇サントリーレディスオープンゴルフトーナメント 3日目(10日)◇六甲国際GC(兵庫)◇6538yd(パー72)

イーブンパーの50位タイで決勝ラウンドを迎えた宮里藍は2バーディ、1ボギーの「71」で回り、通算1アンダーの33位タイに順位を上げた。引退表明後初の大会で、首位との差は最終日を前に13打と大きく広がったが、前年比約1000人増の9478人が来場したムービングデーを彩った。

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「もう少しスコアを伸ばしたかった」。ホールアウト後の表情には悔しさがにじむ。1番(パー5)で3mを沈めてバーディで滑り出した。「流れは非常に良かったけれど、その後につなげられなかった」と、6番(パー3)で7Iでのティショットをバンカーに入れてボギー。後半は3mのバーディチャンスを生かした14番が、唯一スコアが動いたホールだった。

予選通過という最低限の目標を達成するため「きのうは思ったよりもエネルギーを使った。きょうはきのうの三分の一くらいの気力というくらい、きのうのインパクトは強かった」という。最終日の目標はこの3日間で記録していない60台のスコアメーク。「ひとつでも多くバーディを。そのためには多少アグレッシブにいかないと」と引き締めた。

コースを攻めあぐねても、周囲の尊敬の眼差しは健在だった。国内ラストゲームとなる可能性がある今大会。予選の成績によって、3日目に同組になったのは日系3世の米国人・平野ジェニファーと韓国のユン・チェヨン。どちらもこれまで親交はほとんどなかったが、日本語を勉強中の平野は「ずっと英語で話してくれて、すごくリラックスしてプレーできました。たくさんのギャラリーで怖い気持ちがあったけど…」と満面の笑み。ユンはラウンド中に「あとでサインボールをください」とおねだりし、ホールアウト後にしっかりゲットした。

長年契約を結んできたサントリーホールディングスの山田眞二・執行役員はこの日、詳細は未定としながら、今後も宮里のサポートを継続する考えを示した。

とはいえ、同社主催のホステス大会でのプレーは、泣いても笑っても11日(日)が最後になる。「とにかく最終ホールで泣きたくない」と笑って、あすを見据えた宮里。「プレーが終わってから(泣く)ならいいけど、パットを打つ前に急に感情的になると、そのパットがめちゃくちゃになっちゃう。最後までプロゴルファーとしてしっかりプレーしたい」。残り18ホール。最後の一打まで凛として、フィナーレを迎える。(兵庫県神戸市/桂川洋一)

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