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刻めた2打目 原江里菜、6年350日ぶりの復活優勝 

6年350日ぶりの復活優勝!涙より笑顔が 6年350日ぶりの復活優勝!涙より笑顔が勝った勝利だった

1勝目よりも難しいといわれる2勝目。原江里菜は6年350日を費やして、ようやくその2勝目にたどり着いた。国内女子ツアー「大東建託・いい部屋ネットレディス」最終日、2打差の単独首位から出た原は「何度もまたダメなのかなって気持ちになった」と揺れた心境を打ち明けた。

序盤は同じ最終組に入ったアン・ソンジュ(韓国)のペースだった。1番1m、2番1.5mとアイアンショットをピンに絡めて連続バーディ。一方の原は、4番でティショットを右バンカーに入れ、2打目はグリーンを狙わず横に出して3打目をピンそば1mにつけるも、これを外してボギーとし、わずか4ホールで首位の座を明け渡した。

「最初の数ホールはリードを守ろうと、すごい緊張してドキドキした。でも、2ホールでリードがなくなって、4ホールで抜かれたので、そこで逆に冷静になれた」と原。「吹っ切れた」と顔を上げた。

13番を終えて、原とアンはともに7アンダー。「ソンジュも短いパットを外したりしていたから、私は運があると思っていた」と原は言う。だが、14番でリーダーボードを見ると、一番上に8アンダーのイ・ボミ(韓国)がいた。「ソンジュだけを見ていちゃダメだ」と、心の警報が鳴り響いた。

14番(パー5)は3打目を50cmにつけてOKバーディ。続く15番は右のクロスバンカーから、125ydを9Iで2mにぴたり。「しっかりラインを読めたし、打ちたいところに打てた」と連続バーディで通算9アンダーとし、首位の座を奪い返した。

イに1打差、アンに2打差をつけて単独首位で迎えた最終18番(パー5)は会心のティショットでフェアウェイをキープした。池越えとなるグリーンエッジまでは177yd。行くか刻むか、ジレンマだった。

18番の2打目は冷静にレイアップ。勝利を 18番の2打目は冷静にレイアップ。勝利を確実なものとした

「原は行きたがっていた」とキャディの保科隆さん。「5Wで奧のバンカーでもいいですよね、って。バンカーがうまいのは知っているけど、今回はお願いだから刻もうよって」。保科さんはキャディバッグから5Wを抜き、そして戻した。お互いの心を落ち着かせるためだった。

この7年間で何度もチャンスをふいにしてきた。2日目終了後に原は「これだけ勝っていないので、ミスをするとしびれているとか、優勝を意識していると思われているんじゃないかということが、自分に降りかかってきて悪循環だった」と告白した。そのコメントを見た森守洋コーチは、すぐ原にメッセージを伝えたという。「そう考えているとは知らなかった。でも、周りの人は江里菜のことを強いと思っているから大丈夫だよ」。

原は刻むことを決断し、PWを選択した。「ここで行かなかったら“またビビってるって思われるな”って考えたらダメだと思った。パーでいいって言い聞かせた」。3打目で確実にグリーンをとらえ、最後は2パットで危なげなくパーフィニッシュ。「やっと解放されたという気持ちだった」。噛みしめるようなガッツポーズは、いつしか涙ににじんでいた。

初優勝から2勝目までの6年350日は、ツアー史上4番目に長い記録となった。「その間の数年はシードもなかったしゴルファーとして機能していなかった。途中であきらめてもおかしくなかったけど、出会った人たちに救われた」。でも今は、感傷に浸り続けるほどナイーブでもない。「若い子は優勝したら人生が変わるけど、私はずっと試合に出ているし、スポンサーさんにも恵まれていて、これで何かが変わるわけじゃない。私がしないといけないのは、結果を残し続けること」。わずか数分で、涙もすっかり乾いていた。(山梨県鳴沢村/今岡涼太)

■ 初優勝から2勝目までのブランクが長かった選手

(1)9年297日 中嶋千尋 初優勝:1988年6月19日(ダンロップレディスオープン)2勝目:1998年4月12日(健勝苑レディス・道後)
(2)7年349日 柏戸レイ子 初優勝:1984年7月1日(北海道女子オープン)2勝目:1992年6月14日(サントリーレディス)
(3)7年313日 藤村政代 初優勝:1977年5月15日(くずはローズカップ)2勝目:1985年3月24日(熊本中央レディスカップ)
(4)6年350日 原江里菜 初優勝:2008年8月17日(NEC軽井沢72)2勝目:2015年8月2日(大東建託・いい部屋ネットレディス)


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