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前週は手首痛で苦杯…藤田光里が無欲で2位発進

期待の若手が2試合続けて主役候補に名乗りを挙げた。国内女子ツアー「ヤマハレディースオープン葛城」の初日、プロ2年目の藤田光里が5バーディ1ボギーの「68」で、首位に1打差の4アンダー2位につける好スタートを切った。

先週「アクサレディス」では首位と1打差で最終日を迎えたが、ここ一番でジュニア当時から不安を抱えているという両手首が悲鳴をあげた。違和感が左右どちらからともなく悪化し、「ハーフを終えたあたりから痛みだして、棄権しようかと思った」というほどに。スイングもままならないまま「78」の大叩きを喫し、最終的に42位フィニッシュまで沈んだ。後半は悔しさのあまり「こみ上げてくるものがあった」中でのプレーだったという。

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今週は痛みこそとれているものの、「(先週の)手首のこともあったので、安全なゴルフがしたかった」と堅実なマネジメントを心掛けた。「グリーンに乗せて2パット。チャンスが来れば確実に決める」。そんな戦略も奏功したのか、名匠・井上誠一設計の難コースで、大きなミスもないまま3つのパー5で確実に伸ばし、終盤の8番では、ミスショットの感触だった2打目がピンそば50センチに寄って5つ目のバーディ。「運も味方してくれた」と笑顔も見せた。

1年目の昨シーズンは後半戦から突如ショットが乱れ、最後の9試合で7回の予選落ち。「ゴルフ場に行くのが精神的に辛かった」と当時の心境を明かし、オフに入ってからは2週間ほどクラブを握らなかったという。

しかし、その状態で参加したスポンサーコンペで久々にクラブを握り、「ゴルフが新鮮で楽しかった」ことが転機になった。今年のグアム合宿でも「打ちたくなったら打って、やめたくなったらやめる」というゆるめの練習プランを組み、「ショットはだいぶ良くなった」と上々の成果を得た。昨年からの不安はいつの間にか雲散霧消し、今季は開幕から全4試合で決勝に進む安定感へとつなげている。

「優勝は考えていない。今はとにかく上位に入りたい」。不安と期待が入り交じるシーズン序盤で、期待の20歳はおごることなく自分自身の足元を見つめた。(静岡県袋井市/塚田達也)

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2015年 ヤマハレディースオープン葛城



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