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「どやっ!て感じ」勝みなみ メジャーでアマ史上最少の「65」

2014/05/09 15:01

茨城県の茨城GC西コースで開催中の「ワールドレディスサロンパスカップ」2日目。アマチュアの15歳、勝みなみが、同コースでのトーナメントレコードに並ぶビッグスコアを叩きだした。初日10オーバーの115位と大きく出遅れながら、10バーディ、3ボギーの「65」。ツアー史上最年少優勝記録を打ち立てた実力を、国内メジャーの大舞台で存分に見せつけた。

初日で“主役のひとり”からは脱落したと思っていた。この2日目のラウンド前「予選は通過できない」と胸に秘めていたのは周囲のみならず、勝本人も同じだった。ただ、貴重なトッププロとのラウンドの機会を、無駄にだけはしたくない。「宮里藍さんと森田理香子さんと一緒に回って、本当に良い経験をさせてもらっている。勉強しながら、楽しく回ろう」。ひたむきに、ただ謙虚に。チャンピオンになったとはいえ、15歳は身の丈に合った姿勢で“最後の”18ホールを回り切るつもりだった。

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そんな姿勢は猛チャージに直結した。強風が吹き荒れた前日の午後とは打って変わって、穏やかな午前中のラウンド。出だし1番から3メートル、2番で9メートルを沈めて連続バーディ発進。「82」を叩いた初日の夕方、練習場で「打った後に顔が上がるのが早い。熊本(優勝したKKT杯バンテリンレディース)の時は違った」と気づき、復調した。

「ある意味で吹っ切れて、気持ちの整理が付いたのかな」とは隣を歩いた宮里。前半を「35」で折り返した直後、10番からは2連続バーディ。12番のボギーを挟み13番から今度は3連続バーディを決めた頃、ようやく思った。「行けるんじゃないかなあ…!」。目をやったリーダーボードではカットラインと読んだ通算4オーバーまで、あとひとつに迫っていた。

我を忘れてゲームにのめり込むような“ゾーン”に入り込んだわけじゃない。お昼時に差し掛かった終盤17番(パー5)。お腹が空いた。「お腹が鳴ったら、テレビのマイクに拾われちゃう」。思春期の乙女心も手伝って、朝、買ってきたサケのおにぎりをパクリ。“もうひと踏ん張り”のエネルギーチャージで、2メートル弱を沈めて9つ目のバーディ。

そして最終18番、セカンドショットはピンから右に13メートルと、遠い位置についた。でもフェアウェイを歩きながら、キャディに言った。「ここ、絶対にバーディ獲ります」。大きなフックラインとカップ周りのスライスを読み切り、宣言通りのバーディフィニッシュ。何度も右手を振り下ろすガッツポーズを繰り返し、弾んで歩く少女に注がれた大歓声。「どやっ!て感じでした」。間違いなく、この日の主役だった。

前日から17打も縮める、茨城GCでの大会記録タイの「65」は、アマチュア選手が国内女子メジャーで記録した18ホール最少スコアを2ストローク更新する新記録。通算3オーバーの暫定41位タイは、予選通過はほぼ確実。「本当にすごく自信になりました。明日につながった」。スーパー高校一年生から、やっぱり目が離せない。(茨城県つくばみらい市/桂川洋一)

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