“日本一難しい大会”の目玉ホール 仕掛け人が語るツアー史上最短パー3の狙いとは
◇国内女子◇ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 事前(6日)◇茨城ゴルフ倶楽部 西コース(茨城)◇6718yd(パー72)
3年ぶりに使用される西コースを知らないとはいえ、プロ3年目でメルセデスランキング2位の菅楓華は本大会を4つの国内メジャーで「一番難しいイメージがある」と言う。実際、前回の西コース開催だった23年の優勝スコア(通算1オーバー/吉田優利)は同年の“ワースト”。昨年、東コースでプレーオフを戦った申ジエ(韓国)と藤田さいきの通算7アンダーは、強風の徳島・グランディ鳴門GC36で6月に行われた「リゾートトラストレディス」と並ぶシーズンワーストだった。“日本で一番難しい大会”がことしも始まる。
開幕前日の会見では日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の小林浩美会長、22年からコースセッティング担当を務める茂木宏美が国内メジャー初戦のコンセプトを語った。JLPGAは日本ゴルフ協会(JGA)主催の「日本女子オープン」を除くツアー全試合を2013年から「アンダーパーががんがん出る大会、出ない大会、中間の大会」という難度別で3つに区分け。本大会は「グリーンなどコースが仕上がりやすい序盤戦」(小林会長)にあって、最難度カテゴリーの象徴として捉えている。
茂木が掲げる「選手にストレート、ドロー、フェードなど球筋をよりしっかりイメージしてプレーしてほしい」というコンセプトを、名門・茨城GCの高いメンテナンス力がバックアップ。今回は国内女子ツアー史上最短パー3となる98ydの15番ホールを“目玉”として設定した。
セッティング担当となった22年、山下美夢有が初日に西コースの大会レコード「64」をマークして優勝。国内女子のレベルの高さを痛感し、より挑戦的なセッティングを模索してきた。「世界のメジャーで勝つために全14本のクラブを使いこなす選手になってほしい」――。その一環として、「短いクラブでのスピンコントロールを試すために最適と思った」という5年越しの腹案だった“98ydパー3”を実現させた。
ティイングエリアの最奥からフロントエッジまで88yd。奥ピンの場合はそうでもないが、手前ピンにすると、ショット次第で手前の池へ転がり落ちるように芝が刈り込まれている。18年には西コースを制し、今大会で通算30勝の永久シードに挑む申ジエ(韓国)はあえてティアップせず、芝を少し盛り上げて球を置き、スピン量を調整して狙うプランを練ってきた。
小林会長は「日本の選手はショット力が昔より上がってきている。それをより高いレベルで競ってほしいです」と期待をにじませた。ことしも“ハイスコア”決着が見込まれる国内メジャー初戦には、いろいろな見どころが用意されている。(茨城県つくばみらい市/加藤裕一)