勝ったら「要検討」 “魔球”に負けず…高橋彩華は週明け36ホール予選会回避なるか
◇国内女子◇KKT杯バンテリンレディスオープン 2日目(18日)◇熊本空港CC(熊本)◇6595yd(パー72)◇晴れ(観衆4791人)
フェアウェイウッドやアイアンで、思いもかけないミスショットが飛び出す。高橋彩華はそれを「魔球」と呼んだ。「突然、スゴイのが来る」。先週の「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」は球が捕まらずに「一生、“右ペラ”(右へ力なく曲がる球)」。今週は左への引っかけを制御しようと、毎ホール必死だ。
3打差5位から出たこの日は前半5番、3Wでの第1打を左のバンカーに突っ込んだ。8Iで懸命にフックをかけ、パーオンさせて2パット。続く6番でこの日4つ目のバーディを決めて序盤の勢いを止めなかった。最終18番(パー5)、残り85ydの3打目をウェッジでピンそば50cmに絡めて7つ目。「65」で鈴木愛と並ぶ10アンダー首位に浮上した。
2週前の「ヤマハレディース葛城」で今季初勝利を飾った。「今のモチベーション」と言うのが、シーズン中の女子メジャー切符だ。今大会終了翌日の20日(月)には、6月の「全米女子オープン」(カリフォルニア州リビエラCC)出場をかけた日本地区最終予選会(房総CC)が千葉県で行われるが、高橋は今大会を制すれば1日36ホールのタフすぎる戦いを回避できる可能性がある。
本戦直前の5月25日付の世界ランキングで上位75位を確保した選手は、ロサンゼルスのフィールドに滑り込める。現在のランクはまさに当落線上の75位。「今週勝てたら、結構いい線に…(浮上できそう)。優勝したら予選会は欠場?まあ、“要検討”になります」と、ポジティブな悩みが生まれる。
過去のメジャー出場は初体験で11位に入った2020年の全米女子オープン、22年と25年の「AIG女子オープン」(全英女子)の3回。「だって、賞金がめっちゃスゴイじゃないですか!優勝で3億5000万円!そこもモチベーション」。全米女子オープン優勝賞金は25年実績で240万ドル=約3億8350万円。ビッグマネーに心をときめかせながら、「やっぱり日本で得られない刺激がいっぱいある」とうなずいた。
25歳頃までは高橋も米女子ツアーへの本格参戦を夢見た。「今年で28歳なので、時差ぼけにもう耐えられない」と思うから、スポット参戦の機会をとにかく得たい。「自分を成長させるために行きたい。足りないものがめちゃくちゃ見つかる」。シーズン2勝目のその先にあるチャンスをうかがう。(熊本県菊陽町/桂川洋一)