2025年 Sky RKBレディスクラシック

永久シードまであと1勝の申ジエ 「30勝で終わりたくないので」と貫く自然体

2025年 Sky RKBレディスクラシック 事前 申ジエ
JLPGAの小林浩美会長(写真右)とプロアマ戦を回った

◇国内女子◇Sky RKBレディスクラシック 事前(15日)◇福岡雷山GC(福岡)◇6489yd(パー72)

藤田さいきをプレーオフで退けた国内メジャー初戦「サロンパスカップ」の余波はあった。申ジエ(韓国)は「周りから“いいあいさつ”をたくさん言ってくれて。その分、練習はたくさんできなかったですが」と彼女なりのカタコトのジョークを交えて、11日(日)からの身の回りの変化を説明した。要は「おめでとう!」の祝福攻めにあった。

国内ツアー通算29勝(日本ツアーメンバー外などによる2勝を除く)を挙げ、30勝の永久シードに王手がかかった。過去に2018年「ゴルフ5レディス」→「日本女子プロ選手権」、19年「スタジオアリス女子オープン」→「フジサンケイレディス」の2度しかない2試合連続優勝を今週飾れば快挙は決まる。

「私は出る試合は優勝を目指します。だから先週のことは早く忘れた方がいいと思っています」。ありきたりだが、目の前の試合でベストを尽くす。体力より精神面を削られた先週を踏まえて、月曜は完全オフでリフレッシュ。現地入り後は、福岡に来れば食べたくなるという「明太子」をほおばり、特に「朝ご飯がおいしくて、どんどん食べてしまう」とエネルギーを蓄えた。未体験のコースでも練習ラウンドをせず、コースチェックはこの日のプロアマ戦18ホールだけにして、回復を重視した。

海と山に挟まれた福岡雷山GCを「景色がいいから“目が幸せ”です」と景観の良さを称えた後、攻略ポイントを「山と森があるので風の方向(の読みが)難しい。コースの方がすごくいい仕上がりにしてくれたので、難しいです。グリーンがでかくて、アイアンの距離感とパットが大事になります」と説明した。

「日本で1勝した時に30勝は考えませんでした。(29勝は)その試合、その試合の積み重ね。それに30勝で終わりたくありませんから」。だから、快挙目前でも焦りや力みはない。この日のプロアマ戦のハーフターン時の待ち時間で、練習グリーンに居座った。おざなりに球を転がすのではなく、前週は7本試したパターを4本持ち込み、グリップエンドにつけるバランス調整の重りも替えながら、グリーンの芝と合うものを入念に探した。寸暇を惜しみ、そこまでするプロはちょっといない。

「また早く“いいあいさつ”が聞きたいです」。次の1勝まで続く“永久シードが決まる試合”を、黙々とこなしていく。(福岡県糸島市/加藤裕一)

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