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チップイン2発で「前向きになれた」 首位浮上の山下美夢有に“兆し”アリ

◇国内女子メジャー◇日本女子オープンゴルフ選手権 2日目(27日)◇大利根CC 西コース(茨城)◇6845yd(パー72)◇曇り時々雨(観衆3661人)

スタートの10番、山下美夢有はフェアウェイからのセカンドをグリーン左手前に外した。そこからピンに当ててねじ込むようなチップインバーディで滑り出すと、出だし5ホールで4バーディの“固め打ち”。4個目となった14番もフェアウェイから花道左のラフに落とすミスがありながら、再びのチップインで予選同組だった初日首位の古江彩佳を捉えた。

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「1ホール目で決めきれて流れに乗っていけた」というのも、ミスをミスにしないリカバリー力があってこそ。10番は外しどころとして悪くないアングルだったが、14番に限っては違う。「ホントに難しい位置。手前には置きたくなかったというか、若干奥でも良かったんですけど…。でも、思い通りのアプローチができて、それがいい転がりで入ってくれた」と振り返る。

常に納得のスイング、納得のショットを追い求める山下。10番も14番もフェアウェイからのミスにはなったが、チップインによって「前向きにはなりましたね。(グリーンを外して)ボギーにするか、パーにするかでまた変わってきますし、そこで入ってくれたことでいい流れで回れたんじゃないかと思う」。自らの技によって、心を上向かせることができた。

確かな兆しも見えた。この日は4つあるパー5で3バーディ。11番、13番は中途半端な距離のウェッジショットをピンにピタリと絡めて難なく獲った。「最近、パー5の縦距離が合わないことが多かった。そこがだんだんというか、きょうは良かった。イメージしたショットがうまく寄ってくれている。それで縦距離が合っているのかな」

昨季パー5の平均スコア「4.6618」はツアー2位。圧倒的な飛距離を生かして1位だった竹田麗央(4.63)に対し、3打目の精度の高さを物語る。そのスタッツが今季は「4.6972」で7位。本来の強みを発揮できれば、今季初勝利となるナショナルオープン初制覇もグッと近づく。

「68」で通算8アンダー単独首位に浮上して迎える週末にも、終始テンションは落ち着いたまま。「残り2日、しっかり伸ばせるように。天気とかも変わってくると思うので、状況判断をしっかりして頑張りたい」と力みなく言った。(茨城県坂東市/亀山泰宏)

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