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上田桃子はイケイケな“動物的勘”を大事に 若手の涙で発奮

◇国内女子◇KKT杯バンテリンレディスオープン 事前(11日)◇熊本空港CC(熊本県)◇6518yd(パー72)

熊本出身の上田桃子は16回目となる地元大会に、「状態はまずまず。私が知っている空港(熊本空港CC)よりはグリーン周りの芝が強くなっている。15番も新しいバンカーができていてドライバーは打ちにくい。イメージが少しずつ変わっている」と警戒した。

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初出場はアマチュアだった14歳のときの2001年大会(再春館レディース)。初日から「77」「79」で通算12オーバーの予選落ち。それでも07年大会(ライフカードレディス)は初日から首位を守る完全Vでプロ初優勝をあげた。

「たくさん思い出があるし、鮮明に覚えている。あのときはなんでもうまくいくと思っていた」。同年は怖いもの知らずの若さを武器に、当時史上最年少記録(21歳156日)での賞金女王に輝いた。

37歳になった現在、生涯出場試合数は425試合で17勝を誇る。“顔”としてツアーを引っ張る立場になった。ただ、ベテランとしてスマートなプレーが増えた半面、“思い切りの良さ”が影を潜める場面も増えた。

ただ、今週は「イケイケでいこうと。キャディさんとそういう話をしていた。根拠のない自信じゃないけど、いろんな引き出しがある中で気持ちを前にもっていければ。動物的勘じゃないが、そういうのが蘇る、思い返せると良い」と前のめりで臨むつもりだ。

初心に帰るきっかけとなったのが、前週「富士フイルム・スタジオアリス」で優勝した阿部未悠に1打差で惜敗した佐久間朱莉の涙。「ああいう勝ちたい気持ちを見て『いいな』と。これまで自分はきれいにうまくやろうとしていた。本来、自分が持っている嗅覚、泥臭さが出てくることがなかった」と説明した。

初日は岩井千怜小祝さくらと同組。22年「富士フイルム・スタジオアリス」以来となる優勝へ地元の声援を追い風にする。(熊本県菊陽町/玉木充)

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