初の姉妹プレーオフで“直ドラ”競演 岩井千怜「明愛を見てアリだなって」
「のらないで…!」岩井姉妹 歴史的プレーオフの直ドラ合戦を回想
双子姉妹で今季計5勝をマークした岩井明愛と千怜が24日、国内女子ツアー初の“双子プレーオフ”を振り返った。クリスマスイブの24日、都内の新宿高島屋でウェア契約を結ぶマスターバニーエディションのトークショーに参加。勝負を決めた“直ドラ”対決の心境を明かした。
山下美夢有を交えた3人プレーオフになった5月の「RKB×三井松島レディス」。18番(パー5)で行われた2ホール目、第2打で先に明愛が1Wでグリーン手前まで運んだのを見て、千怜も続いた。
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「(2打目以降で)ドライバーを握ったのはほぼ初めて。やったことがなかったんですけど、明愛が一発打ったのを見て、私も頑張ろうと思って振りました。(明愛のショットは)あまり当たりが良くないのは知っていたので、逆にチャンスだと思って見せてあげました」
姉は「ファンの皆さんがたくさんいて、盛り上がってくれるならと。攻めたい気持ちもあった」と直ドラに至った経緯を明かす。一方で、妹のチョイスは予想外だった。「まさか千怜がやるとは思わなくて、ちょっと…。しかも初めてくらいだったから、まさか(芯に)当たるはずがないと思っていたんです。そうしたら、めちゃくちゃいい球。『のるんじゃない!のるんじゃない!』と」。滅多にない祈りは届いたようで、千怜のボールもグリーンの手前で止まったものの、自分よりも寄せやすいポジションに止まってタイトルをさらわれた。
6月の「ニチレイレディス」では最終日最終組でぶつかる(優勝は山下)など話題に事欠かなかったシーズン。明愛は3勝で年間ポイントレースのメルセデスランキングで3位、千怜は2勝を挙げて6位で終えた。「全米女子オープン」、「AIG女子オープン(全英女子)」の舞台も一緒に踏み、2024年の活躍には期待がいっそう膨らむ。
3シーズン連続の優勝がかかる千怜は「国内ツアー(通算)5勝目、海外ツアーでトップ5を目指して頑張っていきたい」と目標を口にした。「日本の試合、海外の試合も含めて複数回優勝できるように。千怜と一緒に、ことしよりもっと歴史を作っていきたいです」と明愛も負けじと力強く語った。(編集部・桂川洋一)