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苦しみ抜いて2勝目 「伸びしろもない」川岸史果に涙雨

◇国内女子◇リシャール・ミル ヨネックスレディスゴルフトーナメント 最終日(4日)◇朝霧ジャンボリーGC(静岡県)◇6687yd(パー72)◇晴れ(観衆3739人)

「長かった分、苦しい時期もあったけど、また優勝できて本当にうれしいです」

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富士山を背に28歳の川岸史果が6年ぶりツアー2勝目を挙げた。キャディを務めた母・麻子さん(57歳)とともに27ホールの短期決戦を制し、雨中にうれし涙を流した。

「初優勝の時とは気持ちが違う。中堅になって、ベテラン寄りになってきている。あまり伸びしろもないかもしれないが、なるべく稼いで、優勝を積み重ねていければ」と神妙な面持ち。

決勝ラウンドの9ホールで4バーディを奪うなど「32」。佐久間朱莉と並ぶ通算9アンダー首位で、ホールアウトした。レギュラーツアーでは初めてのプレーオフ(18番パー5)だったが、雨の中、77ydから58度で1.5mにつけてバーディ。勢いのある20歳に競り勝った。

2016年のプロテストに合格し、17年「マンシングウェアレディース東海クラシック」でツアー初優勝。男子プロゴルファー・川岸良兼の次女として注目されてきたが、苦しい期間は長かった。

「18年にシードを落として、(下部の)ステップに戻ってまたコロナの時期があって…。いろんな経過があった」。ストロングポイントのひとつだったドライバーの極度の不振にあえぎ、予選落ちが続いた。それでも父や母を含めた家族のサポートを受けて、レギュラーツアーに戻ってきた。

今季も21歳の山下美夢有がランキングトップを走るなど若手の活躍が目立つ。「みんなうまい。その荒波に飲まれないようにしたい」。若手の“壁”になるべく、まだまだ上を目指すつもりだ。

プロ生活をここまで支えてくれた父へは「私の前より、他の人の前での方が喜んでいると思う。いい報告ができると思います」。今宵、家族のきずなをかみ締める。(静岡県富士宮市/玉木充)

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