2023年 ヤマハレディースオープン葛城
期間:03/30〜04/02 場所:葛城GC山名コース(静岡)
「バカにできない10グラム」鈴木愛パット復調 予選落ちから5アンダー
◇国内女子◇ヤマハレディースオープン葛城 初日(30日)◇葛城ゴルフ倶楽部 山名コース(静岡県)◇6480yd(パー72)
前週「アクサレディス」の予選落ちから一転、鈴木愛が5アンダーで初日を終えた。「アクサレディス」で外すことが多かったショートパットを、この日は不安なく打ち切れた。インスタートの12番(パー4)で2mを入れてバーディを先行させると、その後4つのバーディも2~4m以内のチャンスをしっかり決めきった。
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2014年からトップ10を外したことがない平均パット数(パーオンホール)も、今季は3試合を終えて1.8148回で39位。パッティング復調の要因は10g重くしたパターにある。今季から使っているPING「PLD ミルド アンサー2」パターの重さは350gだが、歴代のパターは360g前後のものが多かった。350gのクラブで開幕からのフィーリングは悪くなかったが、「ショートパットが外れるなら、前と同じ重さに戻してみたら」とメーカー担当者に勧められ、ソールに10gの鉛を貼った。
「重量があるほうが、ゆっくりしたテンポで打つのでストロークが安定する。打った分だけ転がってくれて、距離感も合う」と戻した重さがピタリとはまった。3~4gの鉛を貼って微調整を行う選手は少なくないが、その倍以上の変化をつけたパターがイメージとかみ合い、「バカにできない10gです」と満足げな笑顔を見せた。
パッティングだけでなく、ショットもアドレスを修正したことで復調。「しっかりマネジメントして、いいところに乗せられた」とボギーなしの5バーディ「67」をマークした。
「調子自体は悪くない。よりショートパットに気を付けて、3日間同じリズムで打てたらと思います」。2021年「資生堂 レディス」以来となるツアー18勝目へ、屈指のパッティング巧者が武器を取り戻した。(静岡県袋井市/谷口愛純)