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初Vへ逃げる三ヶ島かな 好調ショートゲームを支える“地味練”

◇国内女子メジャー◇JLPGAツアー選手権リコーカップ 3日目(27日)◇宮崎CC(宮崎県)◇6543yd(パー72)

2年前の「富士通レディース」最終日、三ヶ島かなは最終組で対決した当時アマチュアの古江彩佳に勝利を明け渡した。「プロなのに―」。古江と再び相まみえる最終日最終組にそんな思いも蘇るが、2年ぶりの有観客開催で地元・福岡から応援に駆けつけた人々を前に「目の前で、直接優勝を届けられたらいいな」という思いの方が強いという。

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今大会はメルセデスランキング26位の資格で出場。最終戦進出は3年連続3回目となった。2016年にプロに転身した25歳は「このコースで目標のスコアを作ってしまったらダメだなと思っている。『目の前のボールに対して自分が何をできるか』を意識すれば、自然と優勝が近づいてくるのかなと思うので、そこだけを意識してやりたいですね」とこれまでの経験をもとに臨む姿勢だ。

「絶対に緊張はすると思う。ボギーも絶対に来るだろうし、バーディも絶対に来る。なるべく平常心を保ってやっていきたい」。2020年に青木翔コーチの指導を受け始めてからバーディ数もボギーの数も増えた。19年と今季の平均バーディ数を比較すると、0.08ポイント上がっている。「攻めるとちょっとミスでボギーも来るので、それならとにかく怒るより笑っていた方が」と精神的な部分も磨いた。

10月から、アプローチやパターでの“地味練”を強化してきた。「秘密です」と詳しい練習方法は明かさなかったが、「ただ50ydを打つだけではなく、打つ前に地味練があるんです」と説明。前週「大王製紙エリエールレディス」を5位で終えられたのも、その効果が「生かされてきた感じ」とした。

最終18番で10mから3パットのボギーを喫したが、そのホール以外は3番で2m、5番で4m、10番では5mを沈めてスコアを伸ばした。17番では残り76ydからの2打目を58度で50cmに寄せてのバーディ。「ピンチもなく、淡々とやりました」と落ち着いたプレーで首位に浮上した。

6月の「ヨネックスレディース」では2位から逆転優勝を狙ったが、同組で追われる側だった笠りつ子の逃げ切り優勝を目の当たりにした。「逃げる側は攻め際がすごく難しい。本当に気持ちの強さが課題というか、そこを強く持った方がいいのかな」と初優勝に向けて思い描いた。(宮崎県宮崎市/石井操)

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