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渋野日向子の先輩、逢澤菜央はあえて「大たたき」したコースでプロテスト4回目挑戦

2021/08/18 15:05


日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の2021年度プロテスト1次予選が、18日からスタートした。コロナ禍の影響で延期され、6月25日に終了した20年度最終テストは通算4アンダー、20位タイまでの22人が合格。全受験者のうち「約3.9%」しか突破できなかったが、壁に阻まれた選手の大半が再度、今年2回目のテストを受ける。彼女たちは何を思い、チャレンジを続けるのか。その素顔に迫る。

■最悪の誕生日…「83」を打って初めて1次予選を不通過

今年3月18日、逢澤菜央は20年度プロテスト1次予選(福島・五浦庭園CC)2日目を終え、同じホテルに宿泊していた母親に語りかけた。「明日、『75』までだったら通るかな」。母親からは「自分のゴルフができるように頑張って」と励まされた。夜が明けて、逢澤は23歳になった。42位タイで最終日へ。誕生日を喜ぶ余裕はなかった。

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「『75』以内…」。ボギーを打つたびに、このスコアが頭をめぐった。「これ以上はたたけない。バーディを取らないと」。焦りがプレーを狂わせ、不運にも見舞われた。「泥がついたボールを打つと想定外の変化で、池に吸い込まれたりしました」。結果は「83」で65位タイ。テスト挑戦3回目にして、初の1次不通過となった。

「初日から硬いグリーンと強い風で、私を含めて多くの選手が苦しみました。ただ、最終日に関しては、気持ちの面と不運で自滅しました。それでも、結果的には44位タイまでが通過していて、私は79でも大丈夫だったんです。終わった後、勝手に高いハードルを設定して、焦ってしまったことを悔やみました」

最悪の誕生日。自宅に帰ると、父親が誕生ケーキを用意して待ってくれていた。そして、「これで終わるわけじゃない。次、頑張ろう」と励ましてくれた。母親も「次に向けて、何が足らないかを考えよう」と言ってくれた。帰路に向かう車内では、涙を流し、ハンドルを握る母親に「そんなすぐに切り替えられへんし」と言ったが、誕生日を祝ってくれたことについては「素直にうれしかったです」。ただ、クラブを握る気になれなかった。

周囲からも「今回、逢澤はいけるかも」と期待されていた。岡山作陽高時代は、渋野日向子の1年先輩。同志社大を休学して受けた18年度プロテストは最終まで進み、19年度は2次で不通過。20年3月には大学を中退して、テスト合格を目指してきた。同時期に設立された「DSPE」(ツアープロを目指す女子ゴルファーを支援する団体)の月例競技会では、上位の常連でシーズンポイント1位。しかし、コロナ禍で延期され、心待ちにしていた20年度テストは、まさかの結果に…。結局、逢澤は4日間ゴルフを離れた。

「自分に何が起きていたのか、どうしてこうなったのかを整理したかったからです。そんな中、知人がラウンドに誘ってくれて、テストから1週間後にはコースに出ました」

■気づかなかった飛距離アップ、心掛ける「打つ前に最善」

そこで、自身の飛距離アップに気づいたという。「2、3ydなのですが、グリーンを狙うショットがターゲットよりもオーバーしていました。当日はグリーン内に収まっていましたが、テスト時は奥のバンカーや斜面にいっていました。それはグリーンの硬いことが理由と考えていましたが、手前を狙ったショットもグリーン中央に着弾していたことを思い出しました」。下半身、体幹を鍛える地道なトレーニングの成果だった。整体に行った時、「体つきが変わった」と指摘されてもいた。

テスト本番までに、飛距離アップに気づけなかった悔いはあるが、21年度テストが間もないこともあり、逢澤はその後、前向きになれたという。「他にも反省はありますが、今、大切にしているのは、ショットやパットの前に最善を尽くすことです。『バーディが欲しい』『○打以内で回る』と結果を求めるのではなく、アドレス、ボールの位置、クラブを持つ長さなどを確認し、芯で打つことを心掛ける。その上でうまくいかなくても、ボールに泥がついていても『仕方ない』と受け止める。その繰り返しで、一打に集中し、ミスを引きずらないようにしています」

次は4回目の挑戦。心身ともに成長を続ける逢澤は、再び五浦庭園CCで1次予選(8月25日~)を受ける。「前回のことがありますが、ゴルフの調子自体が悪かったわけではなく、コースも好きなままなので決めました。今回は余裕を持って、進みたいです」。最終の会場は、生まれ育った京都の城陽CC。なじみのコースでもあり、逢澤は「ここにたどり着いて、地元で合格を決めたら最高ですね。支え続けてくれる両親のためにも」と話している。

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