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連続ノーボギー記録、2週連続プレーオフ…母になった若林舞衣子は強かった

◇国内女子◇GMOインターネット・レディース サマンサタバサグローバルカップ 最終日(18日)◇イーグルポイントGC (茨城県)◇6657yd(パー72)

母親だからこその強さかどうかはわからない。ただそれでも、若林舞衣子は誰にも負けない強い気持ちで戦い、勝った。堀琴音に敗れた前週「ニッポンハムレディス」に続くプレーオフ。2ホール目で「右に出た」と思った2mのバーディパットがカップに消える。「絶対に負けたくないという気持ちが強く、張りつめていた」という思いから、ようやく解放された。

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出産を経験した選手による史上6人目の優勝への試練は、大記録がストップした後に始まった。前週3日目の1番から始まった連続ノーボギー。2015年の申ジエ(韓国)によるツアー記録は、33歳が後半13番で4ホール更新した直後、ティショットを右ラフに入れた14番のボギーで「85」でストップ。野澤真央との差は1つとなり、しびれる終盤を迎えた。

1打リードの最終18番、9Iでの2打目をグリーン左ラフに引っかけてボギーとし「69」で通算15アンダー。土壇場で追いつかれた。後半に追いつかれてプレーオフに持ち込まれる展開は前週と変わらない。「自分以上に堀さんの気持ちが強かった。同じ悔しい思いはしたくない」と奮い立った。体力不足を実感した7日前とは一転、梅雨明け直後の熱波にも「暑さには慣れている新潟育ち。体力がないと思ったら自分の負け」と怯むことなどない。飛距離に勝る相手に対し、セカンドオナーでより近いバーディチャンスを作り「悔しい思いをぶつけられた」と4年ぶりとなる通算4勝目をもぎ取った。

2016年に入籍し、18年11月からツアーの産休制度を利用して戦列を離れた。19年4月2日に第一子の龍之介くんを出産し、昨年6月に復帰。試合中は夫や姉に愛息を託し、キャリアをリスタートさせた。「割り切って、思い切って」一打に向かう姿勢は、コースを離れれば母親としての仕事が待つ新しい時間で得たものでもある。

6月末に母・久美子さん(享年72)を亡くした悲しみが癒えるはずがない。「本当は生きているうちに(優勝を)見せてあげたかったが、天国で喜んでくれるとうれしい」と思いを空に向けた。

生前、その母にも面倒を見てもらった龍之介くんが今週初めてコースに来場。スタート前、ハーフターン時に顔を合わせることができた。「息子はマイペースで、広いところで遊べて楽しそうだった。姉が、父が(プレーを)観てくれたのもうれしかった。夫も観たかったと思うが、子どもとウロウロしていました」。この1勝の裏にあったのは家族の大きなサポートだ。

優勝を決めた直後、グリーンサイドで待望の瞬間が訪れた。激闘のあいだも乳母車でスヤスヤ眠っていた龍之介くんを抱き上げると、プロゴルファーからママの顔に。「(眠りから)起きて抱っこすると、また眠りに入ることがあまりない子。本当に眠いんだなあと思って。それはそれで、うれしかった」。優しい笑顔でいっぱいになった。(茨城県阿見町/桂川洋一)

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