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名前を呼ばれない大里桃子 「渋野の親友」のジレンマ

◇国内女子メジャー第3戦◇日本女子オープンゴルフ選手権競技 2日目(4日)◇COCOPA RESORT CLUB白山ヴィレッジGC QUEENコース (三重)◇6479yd(パー72)

切磋琢磨し合える存在がいるのは最高なことだ。大里桃子渋野日向子と出会ったのは、高校2年生の春。同組になった試合で、渋野から「ナイスパー」と声をかけられたことから、ふたりの関係は始まった。顔を合わせる回数を重ねるにつれて仲は深まり、ともに2018年のプロテストに2度目の挑戦で合格。今では同じレギュラーツアーで奮闘する戦友であり、親友だ。

先にツアー初勝利を飾ったのは大里だった。同年8月、「CATレディース」で日本女子プロゴルフ協会(LPGA)入会からわずか23日で優勝。そして“シンデレラ”の立場はことし、たちまち逆転した。海外メジャー「AIG全英女子オープン」を制した渋野は世界に名前をとどろかせた。食べていたお菓子が日本で売り切れるなど、“フィーバー”が起こり、環境は瞬く間に変わっていった。

大里はライバルの活躍を喜ぶ一方で、「最近、通りすがりの人に『渋野の友達だ』って言われる」と名前を呼んでもらえない寂しさを打ち明けた。

「(ギャラリーから)渋野よりいいプレーをしているよ、とも言われる」と何かと比較される。テレビで紹介された自分の名前の下にあった『ツアー1勝、渋野の親友』というテロップを見つけては「これ、書く必要ある?ってびっくりした」と影響力に驚くばかり。「こっちにもプライドはある。『大里だ』と言われずに、『渋野の…』と言われると嫌だなあ」と心の声を漏らした。

「でも、(自分も)全英で勝つぐらいじゃないと…」。ジレンマを抱えながら、大里はいまある状況を理解している。国内メジャー2日目を終えて通算11アンダー。渋野には4打差をつけた。第2ラウンドは6バーディ、1ボギーの「67」でプレーし、トップと1打差の単独2位で決勝ラウンドを迎える。

そしてこの日、リーダーボードにあった大里の名前を「やべえな」と、一番気にしていたのが渋野であった。「親友の名前がボードに上がっていると『頑張らないと』と思う」。互いを刺激する女の友情物語だ。(三重県津市/石井操)

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