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小平智と宮里優作 賞金王戴冠を隔てた言葉

◇国内男子メジャー◇ゴルフ日本シリーズJTカップ 最終日(3日)◇東京よみうりカントリークラブ(東京)◇7023yd(パー70)

賞金王通算5回を誇る永久シードの片山晋呉は、今年の賞金王争いが大逆転で決まろうとしているのを見て、こう言った。「(小平)智が『賞金王はどうでもいい』なんて言ったからじゃない?あれで運気も下がっちゃうし。ああいう発言をすると追いかけているほうは有利だし、あれは言っちゃいけなかったよね。日本人なら1回は一番を獲らないと。獲ってマスターズに行けば良かったのにね」

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以前から「賞金王よりもマスターズ」と繰り返してきた小平智だが、開幕直前は「ここまで来てこの位置なら、獲りたいという欲が少し出てきた」とも語っていた。

だが、初日に「74」と出遅れて、2日目は「69」。3日目には再び「73」と下位に沈んだ。

宮里優作は、小平の発言をこう受け止めていた。「ちょっと(賞金王を)獲りたかったと思う。負け惜しみだと思う(笑)。初日、2日目と3アンダー、3アンダーくらいだったら『賞金王!』ってなっていたと思う。でも、智の気持ちもすごく分かります。やっぱり目標が切り替わったんだと思う。(選手は)変わりますから」

JGTOの青木功会長は、小平の心情を思いやった。「小平がシーズンを引っ張っていったけど、途中で1Wが壊れてからフィーリングが悪くなったというのが不幸だったな。ちょっと勢いが消えちゃった。小平は悔しかっただろう。だけど、悔しい思いをしないと、そのありがたみが分からないので何回も繰り返してね。“まだ若いから良いかな”というのがあるけど、“若いうちに獲らないと”というのもある。その辺が、小平の(今後の)変わり方だな」

今年の賞金王は逆転で宮里の手に渡った。時代は変わり、賞金王のタイトル価値が揺らぎ始めていることは否定できない。それでも、いまだに重みもある。それは、これから積み重なっていく時間が証明してくれるはずだ。(東京都稲城市/今岡涼太)

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