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ショット復調+パットのヒラメキ 石川遼が急浮上でV争いへ

◇国内男子◇カシオワールドオープン 3日目(25日)◇Kochi黒潮カントリークラブ(高知)◇7315yd(パー72)

石川遼が1年の“最後”に優勝争いのチャンスを得た。イーブンパー38位タイから7バーディ、1ボギーの今季ベストスコア「66」をマークし、通算6アンダー。首位の時松隆光に5打差の7位タイに急浮上した。

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2試合続けて予選を通過したものの、ムービングデーのティオフは前週「ダンロップフェニックス」の週末に続いて10番ホールから。 石川はその“裏街道”から猛チャージを見せた。出だし2ホールでショットをピンに絡めて連続バーディ発進とすると、さらに1つ伸ばしてハーフターン。「ショットの手ごたえが日増しに良くなっている現状。毎ラウンドでやりがいを感じている」と、スイング修正の結果がスコアにも表れ始めた。

「ゴルフって、おもしろいなあと思う」。ひとつが回り始めると、歯車は連動して動く。重点的にショットの鍛錬を続けてきた一方で、苦労していたパッティングについてのヒラメキも生まれた。

石川はこの日、愛用するL字マレット型のパターから、ピン型のモデルにスイッチ。今週はじめにキャロウェイゴルフのスタッフが持参した、約10年前の製品をもとにしたプロトタイプを握った。「気分転換に使ってみた。L字型よりもオートマチックに打てる感じがあった」と、練習グリーンで好感触を得てそのまま実戦投入。後半アウトでの3つのバーディは1番で4m、6番で6m、7番(パー5)で5mを決めたものだった。

国内ツアーに復帰した10月の「日本オープン」以降、インパクト時に手元が上がる悪癖の排除、フェースローテーションを抑えたスイング修正に取り組み、国内では初となる泥沼の5試合連続予選落ちを喫した。「石川遼はどこまで悪いんだと心配をおかけした。でも、結果を求める時期ではないと思ってやってきた。すべての予選落ちした試合がなければ今はない」と小さな一歩を重ねてきたつもりだ。

逆転へはさらなるロースコアが必要になる。「このタイミングでこのスコアで回れたことを感謝している。いま自分が取り組んでいることをこの位置でやってみたいと思っていた。(緊張感の中で)どういう動きをするのか、スイングをするのか楽しみです」。次週は現段階で出場権を持たない「日本シリーズJTカップ」(東京よみうりカントリークラブ)がある。あすのラウンドを今年最後にしない方法は、勝つこと以外にない。(高知県芸西村/桂川洋一)

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