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来年もレギュラーで 49歳・谷口徹を癒やす“コブクロ”

◇国内男子◇カシオワールドオープン 初日(23日)◇Kochi黒潮カントリークラブ(高知)◇7315yd(パー72)

宮崎で行われた前週の「ダンロップフェニックス」。谷口徹は10番スタートの“裏街道”でプレーした最終日を終えると、フェニックスカントリークラブを急ぎ足で飛び出した。向かった先は大阪にある自宅…ではなく、京セラドーム。49歳は大好きなアーティストのライブコンサートに駆け込んだ。

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人気音楽デュオ「コブクロ」をこよなく愛して数年になる。岐阜開催だった今年10月の「日本オープン」期間中にも、名古屋まで足を運んだ。付き添う人もなく、ひとりでチケットを握りしめて出向くことも度々ある。今回の大阪公演も開演時刻になんとか滑り込み、「ペットボトルの水も買えなくて、(ライブの間の)3時間くらいどうしようかと思った」というが、その笑顔はハツラツとしていた。

帰阪を経た後の高知で、ベテランは29歳の片岡大育、24歳の時松隆光と並んで4アンダー首位発進を決めた。今季は4月末の「中日クラウンズ」から2位、3位、8位と惜敗が続いた。「やっぱり勝てないと、何か変えなくちゃいけないと思ってしまう」というのが通算19勝の名手の矜持。「スイングをいじって、いろんなことを試した。でもどれも身につかなくて、だんだんと調子が悪くなった」と夏場以降は予選落ちも続いた。

「努力と結果が反比例したり。やればやるほど、悪くなっていくときもある」という苦しみは、トッププロとて同じ。そんなときに、コブクロの声と詞がハートに沁みる。「アーティストの歌詞と自分の心境というのは、かぶるときがある。(ライブに行くと)元気になる、というか“無”になるんですよ」。日々の重圧から解放される、貴重な瞬間だ。

来年2月に50歳になり、シニアツアー参戦の権利を得るが、主戦場は変えないつもり。「レギュラーでずっとやってきた。まだシードもある。優勝したいと思っている」。今のところ、精魂込めて通うのはレギュラーツアーと、コブクロツアーと決めている。(高知県芸西村/桂川洋一)

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