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「ここから一気に頂点に!」今季初Vの池田勇太が賞金王獲りへ

◇国内男子◇RIZAP KBCオーガスタ 最終日(27日)◇芥屋ゴルフ倶楽部(福岡)◇7151yd(パー72)

福岡県・中州の繁華街の多くの店は日曜日が定休日。「閉まっている店を開けてもらわないとな」と、この地で3度目の祝勝会に向けて池田勇太は上機嫌だ。

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優勝会見では席に着くなり、用意された生ビールを渇いた喉に流し込んだ。首位タイから出た最終日に5アンダー「67」。通算18アンダーとして、2位に3打差をつける快勝で今季初勝利をつかみ取った。

今大会の最多優勝は尾崎将司の4勝で、続くのは3勝の青木功。そして池田も3勝目に並んだ。「大会も好きだし、雰囲気も好き。それに福岡も好きだから」と頬を緩める。ツアー通算17勝目は、初めてハウスキャディと組んだ勝利でもあった。「面白かったよ。ハウスキャディなのに半分しかラインが合ってないんだから!」と笑ったが、芥屋GCに就職して4年目の21歳の熱心さに、男心をくすぐられたのも事実。「来年、ディフェンディングチャンピオンとディフェンディングキャディとしてやれたらいい」と話し、早くもラブコールで今週の仕事に応えた。

序盤は同じ首位スタートの上井邦裕がバーディを重ねて先行したが、池田は6番(パー5)からの4ホールで3バーディを奪い、首位に並んで後半へ。1打リードで迎えた最終18番(パー5)では、先に1Wでフェアウェイキープしてプレッシャーを掛ける。追いかける上井は、3番目の打順から右のグラスバンカーへ打ち込み万事休す。「自分が3番手で先にあの(自分のような)ティショットを打たれたらきつい。申し訳ないけど、あれで勝ったと思ったね」と、2打目以降は笑顔もちらつかせながら、余裕のビクトリーロードを楽しんだ。

強い陽射しが照りつけて、気温は30度を超える暑さ。ホールアウト後の表彰式と写真撮影を終えると、池田は熱中症の症状でしばしダウンした。だが、体力的には厳しかった戦いも、「さらっとした感じ。まだ始まったばかりというか、始まってもいない感じ」と余韻は浅い。「さあ、これから見ていろよって。ここから一気に頂点にいきますよ」と、シーズン最終戦まで15連戦となる初戦を制し、2年連続賞金王に向けたスイッチがバチンと入った。

歴代5位となる9年連続の優勝にも「いまは選手会長でもない。年間複数回勝って当たり前と思われているし、自分でもそう思っている。1勝しただけではなんとも思わない」という。賞金ランキングは47位から15位に浮上。高額賞金が続くシーズン後半戦へ、1位との差は“わずか”約5000万円だ。(福岡県糸島市/今岡涼太)

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