首位はタイの17歳 今平周吾ら1打差2位で決勝ラウンドへ
2016年 アジアパシフィック選手権ダイヤモンドカップ
期間:09/22〜09/25 場所:茨木カンツリー倶楽部(大阪)
「遼くん」から「遼さん」へ 20歳・星野陸也の挑戦
2016/09/23 18:23
◇国内男子◇アジアパシフィック ダイヤモンドカップ 2日目(23日)◇茨木カンツリー倶楽部 西コース(大阪府)◇7320yd(パー70)
その飛距離はあらゆるプロも、尊敬する先輩さえもしのぐかもしれない。予選ラウンド2日間を終えて首位に1打差の2位タイにつけた星野陸也(ほしの・りくや)は、プロに転向してまだ2カ月。小学生時代から石川遼と親交があり、現在は同じマネジメント会社に所属する20歳だ。
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初日のドライビングディスタンスは308.5yd。「きのう1位だったんで、うれしくて。きょうも(計測ホールの)パー5ではちょっと振っていった」と、この2日目は2位の303ydを記録。今大会でパー5からパー4に変更されている11番は2打でグリーンに届かないプロも少なくないが、身長186cmの星野は残り210ydのセカンドショットを5Iでピンそば2mにつけてバーディを決めるなど、持ち前のロングドライブを活かして上位に躍り出た。
出身は茨城県。小学校1年生でゴルフをはじめ、石川とはジュニアゴルファー時代に知り合った。星野が4年生のとき、練習ラウンドをともにして驚愕した。「中学3年生で、1Wで300ydくらい飛んでいて…」。将来のスターになることを予感し、サインをもらっておいた。「Ryo」と筆記体を崩したもので、当時既に書き慣れていたようでもあった。
そのわずか数カ月後の2007年5月、高校入学直後の石川は15歳のアマチュアとしてプロツアー初出場となった「マンシングウェアオープンKSBカップ」を制覇。世間をあっと言わせる前にゲットした貴重なサインはいまも星野の宝物だ。
茨城・水城高を卒業後、昨年日大に進学したが、早期のプロ転向を志してこの夏に中退。来季のツアー出場権獲得を目指し、8月の1次予選会(ファーストQT)からプロ生活をスタートさせた。石川と同じマネジメント会社に入り、数年ぶりに練習をともにする機会に恵まれることになった。「ボールを曲げることも、スピンアプローチも遊び感覚で覚えて、試合でできるまで練習しなくちゃいけない」と厳しくも丁寧に教えを受けている。
「当時は『遼くん』って呼んでいたんですけど、いまは『遼さん』って呼んでいます」。マンデートーナメント(予選会)を通過した今大会がプロとして2試合目の出場。最終日までプレーすれば初の賞金も手に入る。「車をちょっとこすっちゃったので、修理したいです…」と笑った。9年前の石川はあらゆるものを飛び越えて、いきなりスターダムに上がったが「あんなにスゴイことは…僕は順序良く行きたい。遼さんはしっかりしているけれど、僕は(優勝したら)自分が分からなくなっちゃう。いろいろ教えてもらっていきたい」と一段ずつ階段を上りたい考え。それでも「超、運が良ければ、優勝したいですけど…」と淡い期待は隠さなかった。(大阪府茨木市/桂川洋一)
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